ロシアがウクライナとの即時停戦に応じない中、EU(ヨーロッパ連合)とイギリスは、ロシアに対する追加制裁を発表しました。

EUは20日、第三国から出航する189隻のタンカーなどの船舶を新たに制裁リストに加え、港へのアクセスを禁止しました。

これらの船舶は、欧米の制裁を回避してロシア産の石油を輸送する「影の船団」の一部とされています。

EUは他にも「影の船団」に関連する個人や、船舶の保険会社なども制裁の対象に加えていて、戦争を継続するロシアの主要な収入源の締め付けを図る狙いです。

17回目となるEUの今回の制裁は、これまでで最大規模だということです。

フォンデアライエン委員長は「停戦を実現するためにロシアへの圧力を強める時が来た」と自身のSNSに投稿し、次の18回目の制裁を準備していることを明らかにしました。

EUの外相にあたるカラス外務安全保障政策上級代表は「ロシアが違法で残忍な戦争を長く続ければ続けるほど、我々の対応は厳しくなる」と述べました。

一方、イギリス政府も20日、ロシアに対する追加の制裁を発表しました。

対象となったのは、ロシアの兵器供給網、情報操作に関わる組織、金融機関、そして影の船団の船舶など、約100件に上ります。

ウクライナ情勢をめぐっては、アメリカのトランプ大統領が前日の19日、ロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、即時停戦に向けた交渉の開始を呼びかけましたが、停戦が実現する見通しは立っていません。

フジテレビ
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国際取材部
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