年金制度改革の関連法案が20日審議入りしました。
与党側は5月中に衆議院を通過させたい考えですが、立憲民主党は修正案の骨子を自民党に示しています。
20日午後の衆議院本会議で審議入りした年金制度改革法案は、パートで働く労働者が厚生年金に加入する際の「年収106万円の壁」と呼ばれる年収要件の撤廃などが柱です。
ただ、当初盛り込まれていた厚生年金の積立金を使った基礎年金の底上げは、夏の参議院選挙への影響を懸念する自民党内の声を受けて削除されました。
立憲民主党・井坂信彦議員:
驚くべきことに一番大事な現役世代の年金底上げが削除されていた。あんこの入っていない、あんパンなどいりません。
石破首相:
将来の受給者の給付も充実させつつ、現在の受給者の年金の増額措置を盛り込んだ極めて重要なものであり、決して現役世代や若者を見捨てるような法案と評価されるようなものではございません。
石破首相は底上げの是非について「2029年に行われる次の財政検証の結果を踏まえ適切に検討し、必要な措置を講じる」と述べました。
本会議後、厚生労働委員会でも法案の趣旨説明が行われました。
与党側は5月中の衆院通過を目指しています。
一方、立憲民主党は修正案の骨子を自民党側に示しました。
立憲民主党・井坂信彦議員:
私たちは現役世代と若者の年金が、これから最大3割目減りをすることにブレーキをかけたいと思います。
自民党・上野賢一郎議員:
党内でもしっかり検討させていただきたいと思います。
修正案は、基礎年金の底上げを盛り込むととともに受給額が減る一部の高齢者などに何らかの措置を講じるとしています。
また、国民民主党も修正案の提出を検討しています。