18日、佐賀競馬で行われた最終レース。そこに、これまで一度も勝っていない“113連敗中”の馬がいました。

【実況】
「このレース10番には巷ですこし話題になっているパドマーワトが10番ゲートに収まっています。今日が114戦目、2022年9月20日の3着が最高です。今スタートしました」

佐賀競馬場に所属する7歳の牝馬、パドマーワト。これまでの戦績は0勝113敗。
次のレースで負けてしまうと高知競馬で“負け組の星”と言われた「ハルウララ」の連敗記録を抜くことになり、注目を集めていました。

【佐賀競馬 柳井宏之調教師】
Q.得意な距離や走りの特徴は?「実際どこが得意なのかちょっと微妙なところではあるんですけど、1300mくらいの差し競馬の方が見とって寄ってくるというかそんな感じはありますけどね」
Q.次のレースは「900mなんですよね。900はちょっとスピード負けしてちょっと走れないタイプではある」

18日のレース当日。パドマーワトが出場するのは午後8時40分に出走する最終レースです。

【佐賀競馬 小松丈二騎手】
「性格は割と素直な方かなと思いますけど。無事にとりあえず走ってできれば勝ちを目指したいと思います」

2020年6月にデビューしたパドマーワト。2022年に3着を記録しましたが、勝利を一度も掴むことなく地道に走り続けてきました。

【パドマーワトのファン】
「ケガもタイムオーバーもなくて走り続けてるじゃないですか、それだけでもすごいことだと思うので、”怪物”っていうのは速いだけじゃなくて十分パドマーワトも怪物だと思うのでなんとか、本当に無事に帰ってきてほしいです」

【野口記者】
「記録がかかったレース、パドマーワトは10番を背負ってまもなく出走です」

【実況】
「3馬身くらい差が空いて2番プティキャドウ8番イリゼルース、9番レッドジェダイト、外から10番パドマーワトが上がっていきます」

すこし出遅れたようにも見えたパドマーワトでしたが3頭を追い抜き、中ほどの順位に着きます。そのままカーブへ差し掛かり、最後の直進へ。そのまま走り抜け、結果は・・・7位でゴール。
114連敗を記録し、ハルウララの記録がついに更新されました。

負けても、けがなく走り続ける。誠実にレースに向き合う姿…勝利ではなく、「継続」が記録になる。
柳井調教師は今後について、「引退してもいいが、まだ現役で続けたい。馬と相談して決めます」と話しています。

サガテレビ
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