大阪・関西万博が始まって1カ月が経ちました。

いま、その大阪と鹿児島県の志布志港を結ぶフェリー「さんふらわあ」の人気が高まっていて、万博開幕から1カ月間の利用客が、2024年より400人以上増えているそうです。

その秘密を取材しました。

4月13日に開幕した大阪・関西万博には、14日までに約338万人が訪れています。

今、さんふらわあを使って0泊3日で万博に行く人が増えているそうです。

その背景について旅行会社の担当者はー

桜観光そよ風・東 直樹部長
「万博が始まって関西エリア、大阪は特にホテル代が高騰しているので、ホテル代をさんふらわあに置き換えるという形で、弾丸ツアーで気軽に行けるので(利用客が)増えている」

全長192メートルのさんふらわあ。

志布志港と大阪南港を約15時間で結び、2027年で就航50年を迎えます。

この日、フェリーターミナルで出発を待っていたのは鹿児島県鹿屋市のツアー客です。

こちらが0泊3日のスケジュールです。

1日目の夕方、志布志港を出発したさんふらわあは、翌朝、大阪に到着します。

そのまま9時間ほど大阪に滞在でき、万博を満喫したあと、その日の夕方の便で志布志港へ戻ってきます。

志布志港への到着は3日目の午前9時前です。

鹿屋市からのツアー客
「寝ている間に着いて、朝から動けて、帰りも船に乗ってまた寝て帰ってこられるのが一番いい」

Q.仕事は何日休んだ?
「明日だけ休む」

さあ、さっそく乗船開始です。

鹿屋市在住の田中俊實さんは奥さんと2人でツアーに参加しました。

妻と2人で万博へ・田中俊實さん(76)
「もう船の中?普通のホテルと一緒。すげぇ」

豪華なロビーを抜けて客室に到着しました。

「ここに荷物を置いたらあとは寝るだけだ(笑)」
「そうだね」

田中さん
Q.万博は何が楽しみ?
「大屋根リング。あれを上と下から回りたい」

料金は客室のランクで変わりますが、万博の入場券付きで3万1000円から。

食事や入浴を済ませ、寝ている間に大阪に到着です。

また、さんふらわあで万博に行くと、こんなメリットもあるんです。

商船三井さんふらわあ 鹿児島営業所・垣内秀明所長
「万博会場に港から地下鉄で2駅で行ける。1回乗り換えをして10分くらい。船で行ってそのまま帰る人は荷物の心配もいらないので、非常に便利で船旅を楽しんでもらえると思う」

ところで、さんふらわあは、過去に志布志港からの撤退が検討されたことがあり、志布志市や地元団体などで構成する利用促進協議会は、10人以上の団体で利用する場合を対象に1人あたり片道500円の補助をしています。

このほか、県が一部を補助し、鹿児島市内と志布志市を結ぶシャトルバスもあり、さんふらわあの利用客は無料で利用できます。

さて、田中さん夫婦を乗せたさんふらわあが志布志に帰ってきました。

万博ツアーの感想を聞いてみました。

田中さん
「とても楽しかった。天気に恵まれて船は揺れないし最高の旅になった」
「退屈しない。疲れて2日目はすぐ寝たから」

妻・敦子さん
「よかった。大屋根リングをずっと歩いて足が痛くなったけど」

田中さん
「(大屋根リングを)上からも下からも見た。感動した。あれはぜひみんな見てもらいたい。いいですよ」

2025年10月13日まで開催される大阪・関西万博。

弾丸ツアーの利用者がどこまで増えるか注目です。

鹿児島テレビ
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