熊本市立中学校の女子生徒が同級生から金銭をだまし取られていた問題で熊本市教育委員会が設置した第三者委員会は13日、報告書を提出しました。

加害生徒はSNS上で100人以上になりすまし被害生徒をマインドコントロールし金銭を要求していたとみられるいうことです。

この問題は2023年度、市立中学校の3年だった女子生徒2人が同級生の女子生徒1人から金銭をだまし取られていたものです。

被害生徒2人の保護者から「精神的苦痛を受けいじめである」と訴えがあり、学校が『いじめ重大事態』と判断し、市教委が第三者委員会を設置。

13日第三者委員会が熊本市の遠藤 洋路 教育長に報告書を提出しました。

第三者委員会は会見で「加害生徒は、複数のSNS上で被害生徒をマインドコントロールし、精神的に支配していたとみられる」としました。

【第三者委員会 黒山 竜太 委員長】
「生徒Z(加害生徒)がSNSの機能を使って100人以上の架空人物をつくり出し、なりすまして被害生徒と会話して各人物への愛着をもたせるとともに被害生徒を不安にさせたり、脅したりして精神的に支配するよう発展させていた」

また当初、被害生徒は2人とされていましたが、調査の中でさらに被害者が1人増え3人に、そして被害金額は合わせて18万円だったことが明らかになりました。

加害生徒は当初「友達をつなぎとめておきたかった」と話していたということです。

第三者委員会は、学校長が『いじめ重大事態』と判断するのが遅れたことや、教育委員会が「学校で対応可能」と判断するなど支援体制が不十分だったと指摘しました。

【スタジオあとコメ】
報告書の提出を受け熊本市の遠藤教育長は「報告書を精査し学校や教育委員会としてどのような対応が適切だったか検討し再発防止につなげたい」とコメントしました。

テレビ熊本
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