北海道札幌市の中心部で5月13日午前、相次いでシカが目撃されました。
住民も驚きを隠せません。
「危ないよ!」
中央分離帯をうろうろするシカ。
その後、車道へ飛び出しました。
通勤ラッシュの午前8時40分ごろ、札幌市中央区北3条西13丁目で撮影された映像です。
最後には車と並走し、さっそうと去っていきました。
付近では早朝にもシカが出没していて、午前4時30分ごろには、北大植物園の柵を飛び越えようとする姿も目撃されました。
「遠巻きに見たら自転車かと思った。よく見たらシカだったからびっくりして慌てて止めた。車も結構通っていたので、おびえているようだった」(目撃した男性)
その後、シカは札幌中心部を駆け回りマンションの敷地内に入り込むなどして複数の通報が寄せられました。
そして…。
「桑園駅近くで姿なくなった」(川瀬雄也記者)
シカは午前11時30分ごろにJR桑園駅近くでの目撃を最後に姿を消しました。
「こんなところに出るなんて。競馬場や北大の緑もあるので(市街地に)出ようと思ったら出られるのかな」(付近の住民)
「もし(車や人と)接触したら大変ですよね」(市民)
付近に山や川がない都心の住民も驚かせたシカの出没。
札幌市はシカに遭遇した時は刺激せず、通報してほしいと呼び掛けています。
シカが目撃された場所は下記のとおりです。
・午前4時30分ごろ:北3条西10丁目付近
・午前8時40分ごろ:北3条西13丁目
・午前10時30分ごろ:北6条西11丁目付近
・午前11時30分ごろ:北11条西15丁目 JR桑園駅付近
札幌市は性別不明、子ジカの可能性もあるとみています。
一体どこから来たのか。酪農学園大学の伊吾田宏正准教授は、「同一個体かは不明」としながら、「豊平川か琴似川からたどり着いたか」と指摘。6月に出産シーズンに向け、若い個体は親離れの時期を迎えていて「今後さらに出没が増える可能性がある」と話します。
もしシカに遭遇しても近づいたりエサをあげたりして刺激せず見守ってほしいとしています。