秋田市の海浜公園で風力発電の風車のブレードが落下した事故を受けて、事故調査委員会が立ち上げられました。発電事業者の社長は今後のスケジュールは未定としつつも、速やかに事故原因を究明したいと話しています。
この事故は5月2日、秋田市新屋町の新屋海浜公園で「さくら風力」が設置した陸上風車からブレードが落下したもので、近くでは81歳の男性が倒れているのが見つかり、その後死亡しました。男性の死因は体の複数の部分に重い損傷を受ける多発外傷とみられ、警察が事故との関係を調べています。
事故当日には、警察が通報を受ける前に、風車を監視するシステムが強い振動による異常を感知していたことが明らかになっています。
この事故を受けて12日、事故調査委員会が設置されました。
委員会は、風力発電や環境などを専門としている大学の教授のほか、さくら風力、風車の保守管理にあたる日立パワーソリューションズ、落下した風車のメーカー・エネルコンのメンバー合わせて10人程度で構成されます。委員の数は、調査の進捗(しんちょく)で変わる可能性もあるということです。
さくら風力の盛高健太郎社長は、調査委員会の今後のスケジュールは未定としつつも「速やかに、かつしっかりと原因究明を進めたい」とコメントしています。
なお現場では、風車のブレードの撤去に向けた準備作業が進められていて、5月21日から撤去に取り掛かる方針です。