5月の連休も終わり何となく、気分が落ち込む、疲れやすい、仕事や勉強、家事などに集中できないといった人も居るのではないでしょうか?「五月病」かもしれません。
そこで、精神科の木村先生に五月病について詳しく聞いてみました。
(Q.「五月病」の症状や原因は?)
精神科医・木村好珠さん:
「五月病」は適応障害と言われる病名の一種です。5月の連休明けぐらいから「気分が落ち込む」「朝起き上がれない」「なんとなく体調が悪い」「食欲がない」といった症状現れるためこのように呼ばれています。誰でもこうした症状は時にはあると思いますが、休んでも回復せずに毎日続き、日常生活に支障をきたすかどうかが判断基準になります。
どういう場合に起こるかと言うと、進学や就職、異動など環境の変化がある中で、その環境に適応が難しかった場合に起こります。
4月は、環境変化の直後ということもあり猪突猛進に一先ずガムシャラに頑張って過ごすのですが、ゴールデンウィークの休みをきっかけに自分を振返ったりする中で「疲れている」とか心境の変化に気づくことになります。それで、連休明けに行こうとすると「なぜか、カラダが動かない」「全然やる気が出ない」といった症状がでて
日常生活に支障をきたすようになったら「五月病」です
(Q.若い人の方が「五月病」になりやすい?また、中高年も「五月病」になる?)
精神科医・木村好珠さん:
若い人は、新社会人や転職など環境の変化がある人の割合が多いため、特に20~30代の人に「五月病」となる割合が高くなりやすいといえます。
ただ、中高年の人がならないと言うことではなく、年齢問わず、環境の変化があった人、また自分が変わらなくてもまわりの環境が変わった人で「五月病」なる場合もあります。
さらに、気温や湿度などの変化が激しい季節の変わり目は自律神経が乱れやすい時期で
そこに環境変化が加わると年齢問わず「五月病」の症状が出てきます
(Q.「五月病」の対処法は?)
精神科医・木村好珠さん:
環境の変化をなくすことは出来ないので自律神経のバランスを整えることが重要です。具体的には食事と睡眠を整えてしっかり休むことです。食事は3食取るということ、睡眠については朝起きる時間は一定にする、遅く起きる場合でも普段のプラス1時間程度にする。長く寝たいのであれば早く寝ることを基本にして下さい。そしてゴールデンウィークに予定を詰め込み過ぎず意識的に休みを取るようにして下さい。
それでも調子が悪ければ、専門のメンタルクリニックを受診してください。今大丈夫と思って無理をすると6月に同じような症状がでる「六月病」になる人もいるのでとにかくいま症状が何らかでている人はしっかり今のうちに無理をし過ぎない生活を心掛けて下さい
無理をせず、新しい環境に慣れていくことが必要なようです。