「畑のキャビア」と呼ばれている秋田県大館市の伝統野菜「トンブリ」の種まきに、地元の児童が挑戦しました。

大館市の東館小学校では、地元の農産物の良さを子どもたちに知ってもらおうと、2014年から毎年トンブリの栽培に取り組んでいます。

大館市の伝統野菜トンブリは、プチプチとした食感が特徴で「畑のキャビア」と呼ばれ、その製造技術が2025年1月に国の登録無形民俗文化財となりました。

9日は1~3年生までの児童16人が種まきに挑戦しました。種は2024年の活動で取れたものを使用します。

生産農家の本間均さんが手に種をのせ「指をちょっと開いて振るとうまくいく」と子どもたちにアドバイス。

3年生は1年生の時から参加しているので種まきはお手の物。

一方、初めて参加した1年生は少し緊張した様子でしたが、農家に教えてもらいながら上手に種をまくことができました。

最後は、まいた種の上にふるいを使って細かい土をかぶせて作業終了です。

1年生は「難しかった。大きくておいしくなってほしい」と話していました。

2年生は「土をかけるのが難しかった。ご飯にかけて食べたい」と収穫を心待ちにしている様子でした。

3年生は「トンブリが元気に育つように願いを込めて作業できた。種を植えて土をかけるときに、重くて力が必要だった」と作業の大変さを教えてくれました。

ところで、市内のトンブリ農家の数は減少の一途をたどっています。最も多かった時期に138人いた農家は現在5人。担い手の確保が大きな課題です。

トンブリ農家・本間均さん:
「いままで学んだ子どもたちから1人でも2人でもトンブリ農家をやると手を挙げてくれれば、いままでの活動が良かったなと思えると思う。ことし国の登録無形民俗文化財に登録されたので、授業に取り入れていることに誇りを持ってほしい」

今回種をまいたトンブリは、9月下旬に全校児童で収穫する予定です。

秋田テレビ
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