上がり続ける米価格に歯止めはかかるのか、それとも…。
番組は、米高騰で起き始めた最新のさまざまな変化を取材しました。

まずは、首都圏にあるスーパー「スーパーセルシオ和田町店」。
5月1日から一部の特売品を除く全ての米を、5kg税込み5000円以上の価格で販売しています。

スーパーセルシオ和田町店・食品バイヤー:
(5月は)2割程度値上げせざるを得ない。約5400円ぐらいまで上昇している。(今のところ)下がる要因がない。

今が価格の天井なのか不透明ですが、客側は、この先の値下がりを期待するかのような現象が起きているといいます。

お米コーナーのメインといえる5kgの商品より、1kgや2kgの商品のほうが売れ行きが良いといいます。

スーパーセルシオ和田町店・食品バイヤー:
コメ騒動が起こる前は、5kgを買うお客さんと少量タイプの購入をされるお客さまの比率自体が6:4で、5kgのお米を買うお客さまの方が多かった。昨年のコメ騒動以降、比率自体は逆転している。

価格が下がった時に多くの米を買いたいという気持ちの表れなのでしょうか。

実際に2kgの米を購入した客は、「今はまだ給料出てないから、これにしようかな」と話していました。

一方、6日で終了したゴールデンウィーク。
行楽客でにぎわう山形県内のお土産店にも、“令和のコメ騒動”の影響が及んでいました。

地酒やお菓子などが並ぶ山形土産の中で、抜群の売れ行きを見せていたのがお米でした。

その価格を見ると、2kg税込み1650円や1730円。
5kgに換算すると、先週の全国平均とほぼ同じ水準の価格帯なのですが…。

ぐっと山形・齋藤純一さん:
山形の方が安いみたいで、県外からたくさん来ていただいている。米をお求めの方が多いです。

止まらない米高騰への不安が尽きぬ中、一部企業の中には社員らに米を支給する動きも。

ファストコムホールディングス社長室・出口由希子さん:
社員が毎月3kgを受け取れるという、農業に対しての支援と社員の福利厚生、それから社会貢献という3つを兼ね備えた制度で、(社員からは)今お米が高騰している中で、定期的にもらえてうれしいと。

この企業は7年前から社員への米支給制度を開始し、社員から好評だったといいます。

さらに、この5月から同様の制度を他の企業にも導入してもらうための新たなサポート事業をスタートしました。

ファストコムホールディングス社長室・出口さん:
(Q.なぜ他の企業へのサポート事業を?)お米に関する色々な問題があからさまになってきたときに、うちのコメ制度は社会に求められている制度だと自信を持った。

連休明けの気になる米価格は、どうなるのでしょうか。

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「経済部」は、「日本や世界の経済」を、多角的にウォッチする部。「生活者の目線」を忘れずに、政府の経済政策や企業の活動、株価や為替の動きなどを継続的に定点観測し、時に深堀りすることで、日本社会の「今」を「経済の視点」から浮き彫りにしていく役割を担っている。
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