備蓄米を放出しても高止まりが続く米の価格。
消費者の家計を直撃する中、商品を提供する企業側も工夫を凝らした取り組みを続けています。

北海道物産展が開催されている、そごう横浜店。
大型連休とも重なり、会場は連日、大勢の来場客でにぎわっています。

人気はイクラ・カニ・ホタテなど海の幸が満載の弁当や、下のご飯が見えないくらいチャーシューたっぷりの弁当など、えりすぐりの北海道グルメを堪能できるこのイベント。

今回の注目の一つが、1080円とお手ごろ価格の弁当です。

そごう横浜店 催事企画担当・佐藤圭悟さん:
昨今の物価高の影響もあって、北海道の物産展になると価格が2500円とか、それ以上の価格帯のお弁当が中心になってくる。

物価高の中、少しでも喜んでほしいという店側の思いが一つになった1080円弁当。
この価格でも内容は充実しています。

ウニ・イクラ・サーモン・車エビが載った海鮮弁当に、北海道産の牛肉ステーキとハンバーグの弁当も。

佐藤さんは「少しミニサイズにはなるんですけれども、お客さまに喜んでいただければ」と話します。

この日、用意していた弁当は午前中に売り切れました。

来場客に1080円という価格について聞くと「買いやすくてすごくいい」「内容も充実していてすごくお得」といった声が聞かれました。

政府が備蓄米を放出しても、高止まりが続く米の価格。
こうした状況に対応したのが、コンビニ大手の「ミニストップ」です。

大麦を加えた弁当やおにぎりをラインアップに。
弁当の本体価格はお手ごろ価格の398円です。

ミニストップ株式会社 広報担当・岡啓介さん:
お客さまが求めやすい価格での商品というところで、米の高騰もあり、健康観も含めて大麦の商品を導入した。

さらに、使用される大麦にはこんな特徴が。

ミニストップ株式会社 広報担当・岡啓介さん:
通常の米と変わらないような形の加工をして、食べてもらえる。

見た目や形など米そっくりに加工された米粒麦を使用しています。

さらに、米の代わりとして注目されているのが「もち麦」です。

食品メーカーの「はくばく」では、米の価格より比較的安いもち麦の売り上げが増えているといいます。

株式会社はくばく 広報担当・手塚俊彦さんは「もち麦の一般消費者向けの売り上げは約1.2倍に急増している。もち麦はかさまし効果だけではなく、食物繊維が非常に豊富。リピーターのお客さまも増えている印象」と話しました。

米価格が高騰する中、家計を助けるひと工夫が広がっています。