長崎県対馬市から福岡市に向かっていた医療搬送ヘリが4月、海上に不時着水し、医師など3人が死亡した事故で、事故機のテール・ローターのコントロール・ロッドと呼ばれる部分が破断していたことがわかりました。


この事故では4月6日、長崎県対馬市から福岡市の病院へ患者を乗せて向かっていた医療搬送ヘリコプターが壱岐沖で不時着水し、医師や患者など3人が死亡しました。

事故原因を調査している国の運輸安全委員会は2日、これまでの調査の結果、事故機のテール・ローターのコントロール・ロッドの前方部が破断していたと発表しました。

運輸安全委員会はこの部品は機体を制御するうえで重要な部品で、これが破断した場合は事故等が発生するおそれがあるとして、航空局に情報提供をしたということです。


国交省はこれを受け、事故機と同系列のエアバス・ヘリコプターズ(ユーロコプター)式EC135系列航空機の全85機の所有者に対し部品の点検と必要に応じた交換をするように求めています。

このコントロール・ロッドは2007年12月に静岡市で起きたヘリコプター事故でも破断していたことがわかっています。

今回の事故をめぐっては海上保安庁も業務上過失致死傷の疑いでヘリ運航会社の「エス・ジー・シー佐賀航空」を家宅捜索するなど捜査を進めています。

テレビ西日本
テレビ西日本

山口・福岡の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。