4月、栃木県で起きた逆走死亡事故はインターチェンジが特徴的な構造となっています。料金所へ向かうルートと料金所から出るルートがYの字のように交わる「平面Y型」と呼ばれ、逆走が起こりやすいとされています。宮城県内にも「平面Y型」のインターチェンジがいくつもあることが分かりました。

記者リポート
「三陸自動車道の松島海岸インターです。正面に信号機があり、進行方向を示す矢印や標識も出ています。しかし逆走となる左側に遮蔽物はないため進入は可能となっています」

三陸道の松島海岸インターチェンジ。料金所から石巻方面に進むルートと仙台方面から料金所へ向かうルートが交わっています。Yの字のような特徴から「平面Y型」と呼ばれています。

「平面Y型」は一般的な立体交差と違い、互いのルートをさえぎるものがないため、物理的に逆走が起こりやすいとされています。

この平面Y型があるのが栃木県の黒磯板室インターチェンジ。4月、逆走事故を起こした車は、誤って左側の進入禁止のルートに入ったとみられています。

松島海岸インターチェンジと比べてみると造りはそっくり。このような「平面Y型」は他にも、宮城県内にいくつもあります。

なぜ、逆走が起きやすいのか?実際に行ってみると…。

記者リポート
「仙台南部道路の今泉インターチェンジです。進行方向に合わせて道路は色分けされています。進入禁止の標識や進行方向を指示する標識もドライバーに分かりやすく掲げられています」

ところが夜になると…。

記者リポート
「午後10時過ぎの今泉インターです。日中に比べると道路の色分けがだいぶ分かりづらくなっています。方向を支持する標識も日中に比べると見づらく感じます」

番組が調べたところ、県内には三陸道と常磐道、仙台南部道路のあわせて9カ所に「平面Y型」があることが分かりました。主にスペースやコストの問題で立体交差できない所に設けているということです。

三陸道・三滝堂インターチェンジの近くにも「平面Y型」。道の駅が併設されていて、交通量は多くなっています。利用する人は…。

「よく来るので、もうちょっと分かりやすい方がいいかな」
「一時停止の標識はあるが暗がりになると見えなかったりする。標識をもっと大きく、分かりやすくするのが必要」
「不便ですよね。私もちょっと逆走しそうになったこともあった。もっと分かりやすい表示というか…していても間違っちゃいますよね」

高速道路の利用が増えるゴールデンウイーク後半。注意するポイントは?

宮城県警高速隊 佐藤直也隊長補佐
「特にゴールデンウイークは普段車を運転しない方が多く利用するかと思う。路面標示、カラー舗装をきちんと確認して、初めて使うインターチェンジの場合あらかじめ通行方法など確認して通行すれば、逆走事故は防げると思うので確認をお願いします」

仙台放送
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