韓国の最高裁判所は、最大野党「共に民主党」の李在明前代表の無罪判決を破棄し、審理を高裁に差し戻しました。
2025年6月の大統領選で最有力候補の李氏にとって、大きな「逆風」となりそうです。
韓国の革新系最大野党「共に民主党」の李在明前代表は、自身が立候補した2022年の大統領選挙の過程で、「自治体の市長時代に国土交通省から脅迫された」などと虚偽の発言をしたとして、公職選挙法違反の罪で起訴されていました。
2024年11月の1審では懲役1年・執行猶予2年の有罪判決が下されていましたが、ソウル高裁が2025年3月に逆転無罪を言い渡していました。
こうした中、最高裁は1日、「公正な判断に影響を及ぼす虚偽事実の発言」などとして、高裁の判決を破棄し、審理を差し戻しました。
韓国では6月3日、尹錫悦前大統領の罷免に伴う大統領選挙が行われ、李氏は各種世論調査で最有力候補に挙げられていますが、最高裁の判決が李氏にとって、「逆風」となるのは必至です。
有罪が確定すると選挙に立候補できなくなる可能性もありますが、差し戻し審の判決が大統領選挙までに確定する可能性は低いとみられています。
こうした中、大統領代行の韓悳洙首相が国民に向けて談話を発表し、首相を辞任したと明らかにしました。
韓氏は2日にも大統領選への立候補を表明するとみられていて、談話で「われわれが直面している危機を克服するためにできること、しなければならないことをする」と述べました。
韓氏は、最新の世論調査で李在明氏に次ぐ支持率を得ていて、保守系候補との一本化が実現するかなど動向が注目されています。
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