国連本部で行われている「NPT=核拡散防止条約」の準備委員会で日本被団協と広島市の松井市長が締約国の前で核兵器の廃絶を訴えました。

【日本被団協・金本 弘さん】
「『ピカ、ドン』と爆発の瞬間原子雲上空5000度、爆風は一瞬にして死の街に地獄に変えました」

3日目を迎えたNPTの準備委員会、核保有国を含む締約国に対し演説を行ったのは生後9カ月のときに広島で被爆した日本被団協の金本弘さんです。
金本さんは、原爆投下直後にがれきの下敷きになっていたところを父親に救ってもらった自身の被爆体験を語り、「被爆者は生きているうちに核兵器廃絶を強く願っている」と訴えました。

また、広島市の松井市長も演説を行い、日本被団協がノーベル平和賞を受賞したことは「国際情勢に対する危機感の表れにほかならない」と核をめぐる世界の状況に懸念を示し、各国に対し核抑止力への依存をやめ核軍縮や核不拡散に誠実に取り組むよう求めました。

準備委員会では、初日から続いていた各国による一般討論が終わり、今後は核軍縮や核不拡散などについての議論が本格化します。

テレビ新広島
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