山のように積み上げられた大量のごみ。総量約150トン。
これらは全て、ごみ処理施設で焼却できず行き場をなくしたものです。
積み上げられたごみは、市民の生活に多大な影響を与えていました。
常総環境センター・野口貴洋所長:
この辺が一番ひどいところ。これが破砕物搬送コンベヤーで、一番燃えています。
茨城・守谷市のごみ処理施設では、2024年12月に大規模な火災が発生。
リチウムイオン電池が発火したとみられています。
常総環境センター・野口貴洋所長:
最初に火が出たのは、多分この辺りだと思われる。(Q.これは何をするところ?)不燃ゴミを細かく砕いた後にコンベヤーで上がってくるところ。
このごみ処理施設では、リチウムイオン電池が交ざっていた場合、手作業で取り除いていたといいます。
しかし、手作業には限界があり、今回の火災の前にもボヤが起きていました。
火災から約5カ月がたちましたが、いまだに普及の見通しは立っていません。
この施設には、守谷市だけでなく近隣の3つの市からも不燃ごみが集められていますが、県外の民間業者に処理を委託しています。
しかし、処理にかかる費用は莫大(ばくだい)です。
常総環境センター・野口貴洋所長:
処理していただく費用、今年度予算化してるのが約5億円。大きな費用かかります。
5億円は、守谷市を含む4つの市が、ごみの排出量などに応じて負担しています。
さらに、これとは別に施設自体、大規模な改修費もかかる見込みです。
所長の野口さんによりますと、この処理施設ではごみ収集車数台につき、分別されなかったリチウムイオン電池が1~2個程度見つかる状況だといいます。
常総環境センター・野口貴洋所長:
こちら実際に発見されたリチウムイオン関係になります。製品の外見がプラスチックなので、不燃ゴミとして捨てられているのも多いのか、こういう状況で今入ってます。
さらに、ごみの中にリチウムイオン電池が入っていることが分かりづらいことにも注意が必要だといいます。
常総環境センター・野口貴洋所長:
身近なもので言いますと、例えばハンディーファン(扇風機)です。シェーバーあとはハンディー掃除機、電子たばこ、あとはワイヤレスイヤホンなど、収集車で火災ということも考えられる。市民の方には、それはきちっと適正な場所に出していただきたい。
環境省によりますと、リチウムイオン電池が原因とみられる火災などは、2023年度には全国で8500件を超え、年々増え続けています。
こうした状況を受けて、環境省は先週、全国の市区町村に対してリチウムイオン電池の回収を徹底するよう要請をしています。