インサイダー取引に関与した罪に問われている東京証券取引所の元社員に懲役1年6カ月、罰金100万円が求刑されました。
東京証券取引所の元社員・細道慶斗被告(27)は、父親の正人被告(58)に業務で把握した未公開のTOB情報を伝え、正人被告はこの情報をもとに約1700万円の株を買い付けた罪に問われています。
2人は初公判にそろって出廷し、起訴内容を認めました。
被告人質問で、正人被告は「息子に公開前には株を買わないと嘘をついて情報を聞き出した」と話し、慶斗被告は「父親に喜んでほしかった」などと述べました。
検察側は「慶斗被告の立場を悪用した行為で、正人被告は約400万円の利益を得た」と指摘し、2人に懲役1年6カ月と罰金100万円を求刑しました。