「書店」のリニューアルの話題です。山陰両県に店舗を展開する「今井書店」、松江市にある大型店舗が4月24日にリニューアルオープンしました。”今までにない書店”を目指したリニューアル…どのように生まれ変わったのでしょうか?

24日にリニューアルオープンした松江市の「今井書店松江本店」。
以前の「グループセンター店」を2024年9月から改装、「松江本店」の名を掲げ、営業を再開しました。
改装に伴う休業期間は半年余り。
午前9時の開店前からオープンを待ちわびた客の列ができました。

今井書店・達山常務取締役:
過ごせる書店を考えています。

リニューアルのテーマは…「過ごせる書店」。
今までにない本屋を目指したという店内には、訪れた人が心地よく過ごせるよう至るところに工夫が…。

村上遥アナウンサー:
リニューアルオープンした今井書店は、天井が吹き抜けになっており、今まで以上に開放感のある空間になっています。さらに、来月には広くなったカフェスペースがオープンし、今まで以上にゆったりと過ごせそうです。

イメージカラーも、より安らぎを感じるえんじ色に、ブックカバーも一新されました。
現在、国内の書店の数は約1万1000店。
ネット通販や電子書籍の普及などにより約20年でほぼ半減、山陰でも閉店が相次ぎ、3割前後の市町村が新刊や雑誌を扱う本屋がない「書店ゼロ」の空白地域となっています。

書店業界が苦境に立つ中での、大規模なリニュアル。
店内に並ぶ書籍の数を19万冊から22万冊に増やしたほか、新刊以外の文芸書や実用書、文庫といったジャンルを強化、品ぞろえを充実させました。
さらに、売り場には本以外の食料品や調理器具などの雑貨も。
「暮らし」と「本」をつなぐ場をつくることで、本を売るだけではない書店を目指します。

来店客:
開放的でもあるし、でも落ち着いた雰囲気ですごく良いと思いました。実際中が見られるものは見せながらしたほうが、子どもが好きなのものが分かりやすい。

来店客:
本当に長い間待ってた。お茶を飲むところもあるし駐車場もゆったりしてるし、手元に本があって、それで初めて自分の財産になる。

今井書店・達山常務取締役:
本屋自体が、今までのマーケティングや店づくりに関してあまり関わって来なかったデジタルを上手に使って、そして大きなリアルの本屋と融合させることによって、山陰の地元の皆様にしっかり本を楽しんでもらえたらと思います。

この書店では、2024年4月に専用アプリを導入。
書籍の予約やネット購入などITを活用したサービスも提供、新しい書店の形を模索しています。

店内のカフェは5月20日にオープン、書店では今後、マルシェなどのイベントも開き、地域に根ざした書店を目指したいとしています。

TSKさんいん中央テレビ
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