政府与党が今国会での補正予算案提出を見送る方向になったことについて、日本維新の会の前原共同代表が16日、「今の政権のダッチロール、混迷ぶりが表れた」と述べるなど維新幹部から批判が相次いだ。
政府与党は、物価高やアメリカの関税措置を受けた経済対策を巡り、財源の裏付けとなる補正予算案について今国会での提出を見送る方向で調整している。
16日の維新の幹部会合で前原氏は、「実態は、減税か給付かで考え方がまとまらないのだと思う。まさに今の政権のダッチロール、混迷ぶりが表れた」と批判した。
岩谷幹事長も記者会見で、「選挙前のバラマキと見透かされ、批判を恐れた。石破政権の実行力と決断力のなさの表れではないか」と述べた。
岩谷氏は、維新が行った消費税減税など5項目の要求に触れ、「我々の提案は補正予算がないとできない項目が含まれる」として、補正予算の編成を改めて要求した。
さらにガソリン減税をめぐる自民・公明両党との3党協議が進展していないことについても言及し、「与党が後ろ向きなら、野党と協力してあらゆる手段を使う」と、揺さぶりをかけた。