いよいよ始まるトランプ関税を巡る日米交渉。
その交渉役を任されたのが赤沢経済再生相です。

「何が国益に資するのか、何が最も効果的か考え、全力で対応してまいる」と意気込みを語りました。

これまでも貿易を巡り、激しい対立を繰り返してきた日米両国。
厳しい局面を実力者が乗り越えてきました。

日米の貿易摩擦が激しさを増していた1995年、アメリカとの自動車協議を任されていたのが当時、通産相だった橋本龍太郎氏でした。

橋本通産相(当時):
間違いなしにカンター通商代表と議論をするのは忍耐力がいること。後は礼儀正しくこれが行われるように期待する。

剣道の有段者だった橋本氏は、アメリカの通商代表が差し出した竹刀を喉元に当てるパフォーマンスを披露。

アメリカの要求に立ち向かう姿勢で交渉を進め、後に橋本氏は首相へと上り詰めました。

また第1次トランプ政権の際に日米貿易協定の協議に臨んだのが、当時の茂木経済再生相。
トランプ氏から「タフ・ネゴシエーター(手ごわい交渉相手)」と呼ばれました。

自民党内の実力者として知られていた橋本・茂木両氏に対して、今回の対米交渉役である赤沢氏は石破政権で初入閣しました。

赤沢氏は2005年、いわゆる“小泉チルドレン”の1人として初当選。

運輸省の官僚時代には、日米の航空交渉を担当したこともあり、実務能力が期待される一方、永田町で際立つのは同じ鳥取県選出議員である石破首相との距離の近さです。

最側近としてこれまでの総裁選では石破氏への支持集めに奔走してきました。

2024年、念願の石破総裁が誕生した際には「1回目の議員票が開いたときは(票が少なく)くらっときて『私の責任だな』と本当に思った。結果よければ全てよし」とコメントしていました。

赤沢経済再生相がアメリカとの交渉役を務めることに政府・与党内からは「日米間の航空交渉やってた人ですからね」と、期待の声がある一方、「結局、石破さんが信頼できるのが彼だったんでしょう」との声も…。

試されるその実力。
赤沢氏は16日から訪米する予定です。

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