和歌山県の岸本周平知事が死去したことを受け、副知事が記者会見を開いて説明した。

知事は、15日午前9時33分に「敗血症性ショック」によって亡くなった。

和歌山県・岸本周平知事が死去
和歌山県・岸本周平知事が死去
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■岸本知事13日には万博・関西パビリオンの行事に出席

記者会見での説明によると、岸本知事は14日朝に知事公舎で倒れているところを発見されたが、意識がないまま病院に運ばれ、15に朝までICU=集中治療室で治療を受けていた。

家族も立ち会っていたということだ。

また知事は11日金曜に腰の痛みを訴え、公務として出席する予定だった12日の大阪・関西万博の開会式を欠席していたということだ。

13日には、一部で代理を立てたものの、関西パビリオンでの行事には知事本人が出席していた。

万博イベントに参加した岸本知事 13日 提供:和歌山県
万博イベントに参加した岸本知事 13日 提供:和歌山県

■和歌山県が記者会見「しんどそうな様子は見せなかったのかな…」と副知事

記者会見での説明によると、知事に「持病はなかった」ということで、副知事は13日の万博の行事の様子について、「その際に、病気の様子ははっきりと感じ取ることはできなかった思っています。公務はしっかりとなされていた」と述べた。

一方、「多分非常につらい状況であったのかなとは思うんですが、我慢強い方だったと思うので、しんどそうな様子は見せなかったのかなと思います」とも話した。

15日から副知事が知事の職務を代行するということだ。

和歌山県 宮崎泉副知事
和歌山県 宮崎泉副知事

■副知事「熱い熱心な知事であったなと」「2年半ぐらいという短い間に大変多くの貢献をされた」

岸本知事について、副知事は次のように語った。

和歌山県 宮崎泉副知事:
本当に熱い、熱心な知事であったなと。それから、すごい県庁のことを考えていただいて、職員たちにとっても非常にありがたい存在であったなというふうに思っています。

知事在任中には常に弱い人の立場で、そういう視点に立って、県民一人一人に寄り添って、いわゆる『笑顔にする』という言葉に象徴されますように、最優先に取り組まれた。

例を挙げますと、子育て世帯を経済的に応援するために、県内の小中学校の給食の無償化を実現されました。それからまた、子供食堂の拡大設置にも積極的に取り組まれて、46カ所から105カ所まで増やしたいうことです。

岸本周平知事
岸本周平知事

和歌山県 宮崎泉副知事:
それに誰もが幸福を追求できる権利を持ってるんだっていうことで、障害者差別解消条例の制定や部落差別解消推進条例の改正、パートナーシップ宣言制度の導入、そういったことをたくさん実現されてきましたし、改めて岸本知事が和歌山の発展のために、本当に2年半ぐらいという短い間だったんですけども、大変多くの貢献をされたなというふうに誠意を表したいと思っております。

我々といたしましては、私も知事が築き上げたこの県政の歩みをとどめることなく、和歌山県の発展のために、県庁一丸となって、頑張っていきたいなと思います。

岸本周平知事
岸本周平知事

■13日・万博初日にはイベント参加も 14日朝に倒れているのが発見されICUで治療

和歌山県によると、岸本知事は14日午前10時15分ごろ、連絡が取れなかったため、秘書と運転手が様子を見に行ったところ、知事公舎で意識がない状態で倒れていたということだ。

その後、病院に運ばれ、集中治療室で治療を受けていました。

知事は13日、開幕したばかりの大阪・関西万博で、関西パビリオンでの行事に参加し、神輿を担いでいたということだ。

万博イベントに参加した岸本知事 13日 提供:和歌山県
万博イベントに参加した岸本知事 13日 提供:和歌山県

(関西テレビ 2025年4月15日)

関西テレビ
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