秋田県産米のあきたこまちから国の基準値を超えるカドミウムが検出された問題で、新潟県や埼玉県にも流通していたことが農水省の調査で分かりました。秋田県は農家に対して、自主検査の徹底など信頼回復に向けて取り組むよう求めています。

3月に秋田・小坂町の農事組合法人が2024年に生産したコメから、国の基準値を超えるカドミウムが検出されました。

対象となるコメは、これまでに県内と横浜市、仙台市の4つの業者に約86トンが出荷され、東京都と青森県でも販売されました。現在、検査と自主回収が進められています。

この問題を受けて11日、県議会の連合審査会が開かれ、福祉環境委員会と農林水産委員会に所属する議員14人が出席しました。

この中で県は、健康不安に関する相談窓口を設置したことを報告したほか、法人が県の指導に従ってコメを回収しているため、行政処分を行わない方針を示しました。

委員からは「風評被害のないように対応してほしい」「従来のあきたこまちとカドミウムを吸収しにくいあきたこまちRの区別を明確にして販売してほしい」といった意見が出されました。

県は今後の対応として、自主検査の徹底やあきたこまちRへの切り替えを農家に呼びかけることにしています。

また、農林水産省の調査で、対象のコメが新潟県と埼玉県の販売会社に流通していたことが11日、新たに分かりました。

秋田テレビ
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