宮城県大郷町のスポーツパーク構想をめぐり、議会解散の賛否を問う住民投票を一時停止とした仙台地裁の決定について、町は10日、即時抗告しない考えを示しました。

午前10時、大郷町役場で田中学町長が取材に応じました。

大郷町 田中学町長
「裁判所の決定に対しましては、即時抗告しないことを決定いたしました」

この問題は、東日本台風で被災した農地に大規模なサッカー場を造る「スポーツパーク構想」をめぐり、賛成派の町民が「説明が不十分」として関連予算案などを否決した町議会の解散を求めていたものです。選挙管理委員会は、解散請求に必要な署名を8人上回る2135人分の署名を有効とし、解散の賛否を問う住民投票が今月20日に行われることになっていました。

しかし、一部の議員が「無効な署名が含まれる」と提訴し、仙台地裁は11人分の署名を無効と判断。解散請求に必要な署名を下回る可能性があるとして、8日に投票の一時停止を決定し、町は翌9日、すでに始まっていた期日前投票を取りやめていました。

田中町長は10日、即時抗告しないとした上で、今月20日の投票も延期される見通しを示しました。

大郷町 田中学町長
「裁判所の決定に従わざるを得ないということで、多分できなくなるでしょう、20日は。町としては、この事業を今途中で諦めたり、止めるということはまったく考えておりません」

大郷町は、今後の裁判で町の考えを主張していくとしています。

仙台放送
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