長崎県の壱岐の沖合で3人が死亡したヘリコプター事故で、回収された機体が10日朝、佐賀県唐津市の港に陸揚げされ、実況見分が行われました。
◆記者リポート
「唐津港に接岸した船からクレーンを使って、事故機が持ち上げられています」
9日に福岡県宗像市沖で海上から回収されサルベージ船に乗せられた医療搬送用ヘリは、10日午前8時ごろ唐津市の港に到着し、ブルーシートに覆われた状態でクレーンを使って陸地に移されました。
その後シートが取り外され、唐津海上保安部などによる実況見分が始まりました。
ヘリは6日、長崎県の対馬から福岡市の福岡和白病院に向かう途中で消息を絶って、海に転覆しているのが見つかり、搭乗していた6人のうち女性患者(86)と付き添いの家族(68)、医師(34)の3人が死亡しました。
また操縦士(66)と整備士(67)、看護師(28)の3人が手当てを受けていますが、関係者によりますと、背骨を折る大けがをしている人もいるということです。
操縦士と面会した「エス・ジー・シー佐賀航空」の社長が10日、取材に応じ、次のように話しました。
◆エス・ジー・シー佐賀航空 中山博樹社長
「『どうしても不時着せざるを得ないと判断し、フロートを開くスイッチを入れた』と(操縦士から)聞いた」
海上保安部などは引き続き、事故の原因を詳しく調べています。