6日の秋田県知事選挙で初当選を果たした元県議会議員で新人の鈴木健太氏。開票が終わり日付が変わった7日未明、鈴木氏が秋田テレビの特別番組に生出演しました。
当選を決め、笑顔をみせる鈴木氏。秋田テレビを訪れ、特別番組に生出演しました。
ーー当選確実の知らせを受けたセレモニーでは万歳がなかった。何か理由があったのでしょうか?
「私が決めたわけではない。陣営が決めた。これからだと。秋田を本当に変えていく、良くしていくのはスタートについたばかりなんだという意志だと思う」
鈴木氏の選挙戦で印象的だったのは、自然と“健太コール”が起こったり、うちわで応援の意思を示したりする有権者が多くみられたことです。
鈴木健太氏:
「今まで見たことのない光景だった。本当にびっくりした。握手をしに行った方は世代を問わず『頑張ってくれ』という気持ちの強さが今までの自分の選挙と明らかに変わっていた。これはもう大変な秋田を変えるといううねりが起きているんだということを肌で感じた」
一方で、鈴木氏が課題に挙げたのが投票率です。今回の知事選の投票率は、過去最低となった前回を3.03ポイント上回りましたが、60%に届きませんでした。
鈴木健太氏:
「正直なところ、60%いってほしいと思っていた。遊説期間の反応をみても、明らかに投票率の低い若い世代の熱い反応があったので、ある程度上がるかなと思っていたが、最終的に60%に届かなかったというのは重く受け止めたいと思う」
鈴木氏は今回、選挙の公約に数値目標を掲げました。人口の年間の“社会減”を1000人台にするというものです。
鈴木健太氏:
「数字をしっかりと残すということが一番の任務だと思う。なんとなくそこから目をそらして、やった感で終わっていたりだとか、頑張っていることは頑張っていることで終わらせているというのが、人口減少率全国最下位の大きな要因だと思う。最終的に人口流出のマイナス、社会減を実際に数字として減らしていくということを、明確な目標として進めていきたいと思っている」
ーー具体的にはどのような取り組みを進める考えでしょうか?
「緊急的にAターンを増やしていきたい。今までもAターンはいるけれど、秋田県が本来持っている“もっと帰ってきてくれる余地”は相当ある。これは各施策・事業の精度の高さだったり、歩留まり率の高さにまだまだ無駄がある。絞り切れていないターゲットに対する漠然とした施策であったり、PRが届かなかったり、取りこぼしが非常に多い。きちんと改善していくことによって、まだまだ増やしていける。秋田出身の子育て世帯にまずは絞って、帰ってきてもらう、ふるさとで子育てをしてもらうということを強力に促進していきたい」
ーー就任後に一番に取り組みたいことは何でしょうか?
「政策を進める前の段階で、しっかりと県庁内を掌握していきたい。刷新と掲げているのは、まずは行政側のマインドを変えていかなければならない。目標を定めた…しかし成果は出ない。それをどう受け止めるか、というところに大きな問題があると思っている。行政組織、県庁という組織の風土を前向きに変えていきたい。いきなり外から黒船的に変えていくのはなかなかうまくいかない。ちゃんとチームをつくって、同じ方向を向いて組織を一つにまとめていけるよう、まずはこれに注力する」
ーー最後に県民にメッセージを。
「秋田県はまだまだ大きな可能性があるし、全国最下位が定位置ではない。これからますます良くなっていくので、ぜひ力を貸してほしい。一緒になって新しい秋田をつくっていこう」