フランス・パリにあるすし店が、女性すし職人が握る店として世界で初めてミシュランの星を獲得しました。
「言葉にはならなかったです。本当に嬉しかったです」と喜びを語るのは、パリの「鮨俊英」の職人・木村千鶴子さんです。
店は2021年に千鶴子さんの夫の俊英さんが開業し、翌年ミシュランの一つ星を獲得しましたが、3カ月後に俊英さんが病気で亡くなり、その後、星を失いました。
千鶴子さんは俊英さんの「店を守ってほしい」という意志を引き継いで職人として腕を磨き続け、3月31日、2025年度版ミシュランガイドで再び一つ星を獲得しました。
女性すし職人が星を獲得したのは世界初の偉業です。
鮨俊英・木村千鶴子さん:
もらったのではなく、奪われたもの(=星)を取り返した。悔しさがやっと平常に戻った感じがする。ここから新たなスタートだと思っている。
千鶴子さんは、パリで夫を超えるすし職人を目指したいと意気込んでいます。
ミシュランは「一人の女性がすし店を率いて国際的な舞台で評価されたことは、美食の歴史において前代未聞」と評価しています。