最強寒波の影響で今、冬の食卓に欠かせない白菜に異変が起きている。
白菜農園を取材すると、このところの寒さなどにより、葉っぱの水分が抜け、ほとんどの白菜が“空洞化”しているという。
仕入れ価格は値上がり…“白菜の異変”
あっさりとした塩味のスープが白菜に染みこみ、一度食べたらやみつきになるというちゃんこ鍋。

東京・銀座にある人気のちゃんこ店「ちゃんこ玉海力銀座店」は、遠方からはるばる客が訪れるほどの人気ぶりだ。
大阪から来た客:
シャキシャキ。だしと合う。大阪から食べに来たかいがあった。(白菜は)鍋には欠かせない。縁の下の力持ち。

この店の白菜の仕入れ値は、2024年秋頃から1.7倍程に値上がりしているという。
店主は“白菜の異変”を感じていた。
玉海力 2代目店主・河邉祐太郎さん:
やっぱり質量に対しての値段は高くなったなと感じます。
寒さの影響で白菜が“空洞化”
イット!取材班が向かったのは、茨城・常総市にある白菜農園「常総井上農園」。

午前7時、厳しい冷え込みに白菜の表面には霜がおりていた。畑では、朝から急ピッチで白菜の収穫作業が進められていた。
白菜には、ある現象が起きていた。

常総井上農園 井上真晴さん:
本来は真ん中の部分も葉っぱが詰まっているが、それがご覧の通り、真ん中に空洞ができている。空洞化している。

真ん中が空洞化した白菜。本来であれば葉が隙間なくぎっしり詰まるが、朝に収穫したものは、中身がスカスカの状態になっていた。

常総井上農園 井上真晴さん:
水分や温度が不足すると、 こういったブカブカの白菜になる。
このところの寒さなどによって葉っぱの水分が抜け、ほとんどの白菜が空洞化しているという。白菜が軽くてスカスカとなった影響で、2月の加工業者への売り上げは約2割減少した。

農家は、これ以上寒さが厳くなり白菜の葉がさらに枯れることを危惧している。
常総井上農園 井上真晴さん:
雪は降らないでほしいというのは正直ある。白菜の頭の上に雪がもっさり乗ってしまうので、中心部分から傷んでしまうのでそれが一番怖い。
(「イット!」2月5日放送より)