新潟県にある「出雲崎レトロミュージアム」で撮影されたのは、部品が消えてしまったおもちゃの展示品だ。同博物館は2023年12月に開館したが、展示品の紛失や破壊が相次ぎ、1年あまりで館長が閉館を決定。館長はおもちゃの扱い方を注意した子連れに、「だったら出しとくんじゃねえよ」などと暴言を吐かれたことで、心が折れたという。
展示品の窃盗や破壊相次ぎ…閉館に
新潟県出雲崎町にあるのは、昭和のおもちゃが並ぶ体験型施設「出雲崎レトロミュージアム」。この博物館の中野賢一館長は、展示品のおもちゃからボタンがなくなっていることに気づいた。

中野賢一館長はおもちゃの機器を指差し、「なくなっている、ボタンが」と話す。記者が盗まれたのかと聞くと、「うーん(利用者が)持ってったのかな…昨日は朝あったんで」と説明した。消えたおもちゃのボタンは、盗まれたとみられている。
さらに別のおもちゃも破損していたことがあったという。

中野賢一館長はレトロなレーシングゲームのおもちゃに案内し、「これはこの前の土曜日にここ直したんですけど、ここを全部剥がされて」と説明。
修復しても、すぐ壊されしまうという。
こうした被害が相次ぎ、中野賢一館長は博物館は閉館することを決めたという。2023年12月にオープン以来、わずか1年あまりで決まめた閉館だった。
“出しとくんじゃねえ”心無い言葉に心折れ
中野賢一館長は「子どもが壊してしまうのは仕方がない」と話す一方で、博物館に訪れた親の“ある一言”が閉館のきっかけになったという。

中野賢一館長はその“きっかけ”について、「親子で言い合いみたいなのが始まって、子どもがここにあったおもちゃをバサーッと落とした。注意したら、その子どもの親から『だったらこんなところに触れるような状態にして出しとくんじゃねえよ』という言い方をされて。それでちょっと心が折れて」と語った。
利用者のマナーの悪さに感じた、運営の限界。その決断に来館者は、「来る人もちょっと考えてもらわないとだめじゃないのとは思ってはいる。個人的に」と苦言を呈していた。

なお、閉館後は展示品に触れることができない博物館を新たに開く方針だという。
(「イット!」 1月30日放送より)