15日、休日に地元神戸市の神社で行われた神事に参加した斎藤元彦知事。子供たちと一緒に、ピースサインをしながら笑顔で写真撮影に応じていました。

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神事に参加した男の子:
向こうから「握手しよう」って言われて握手した、最後に「ありがとうね」って笑顔で言ってた。

同じく神事に参加していた日本維新の会の大井としひろ神戸市議は、斎藤知事に対して応援の言葉をかける人の姿も見たといいます。

日本維新の会 大井としひろ神戸市議:
子供たちとお母さんお父さんたちが、「写真撮らせてください」とおっしゃって。「頑張ってください」という声をかけながら(斎藤知事と)写真に収まっていました。皆さん「頑張って」と言っていて、若いお父さんお母さんには、そういう感じで見ていただけているんだなというのは感じました。

神社には公用車ではない車で訪れ、公務ではなく“プライベート”で招待されていたという斎藤知事。参加者によると、政治的な活動や発言などは聞かなかったといいます。

不信任決議案提出へ「覚悟はできている」

斎藤知事をめぐっては、18日から百条委員会とは別の第三者委員会が始まり、死亡した元県職員の告発文書について、外部の弁護士6人による調査が行われます。

不信任決議案が19日にも提出されるという中、百条委員会の委員長を務める奥谷謙一兵庫県議会議員は…。

兵庫県議会 奥谷謙一議員:
きのう総会で不信任案を出すと決まりましたので。みなさんどういった結果になっても腹をくくっているといいますか。覚悟はできていますので。
50%・50%というか、自ら知事が身を引かれるということも当然ありますし。「議会の解散」ということも当然可能性としてはあるのかなと思いますけども。

「覚悟はできている」と話す一方で、議会の解散は避けたいという思いもあるといいます。

兵庫県議会 奥谷謙一議員:
10月末にパレード(補助金のキックバック疑惑)のことで証人尋問をする予定ではありますので。当然、議会が解散されるとその尋問の予定もなくなりますし。文書問題の調査という意味では、どんどん調査が遅れてしまいますので。

不信任決議案が可決された場合、斎藤知事が「議会の解散」を選べば、40日以内に県議会議員選挙が行われます。

すでに選挙カーやウグイス嬢には議員からの相談が相次ぎ、兵庫県の選挙管理委員会も対応に追われているといいます。

失職・辞職・議会解散…斎藤氏の選択は?

19日にも提出される見込みの不信任決議案。
「めざまし8」は、元大阪府知事の松井一郎氏と元東京副知事の青山佾氏をゲストに招き、詳しく聞きました。

――百条委員会が終わってから不信任とはいかなかったのか?
松井一郎氏:

もう議会の方も待てない。兵庫県のみならず、全国で注目される非常に大きな事になっていますし、職員も働きにくい環境になっていますから、議会も待てないと。

――不信任決議案が提出されると、失職・辞職・議会解散の選択肢がありますが、他の選択肢はない?
元東京副知事 青山佾氏:

はい、その3つの選択肢しかないんですけども、そのうち“2つを選ぶ”という方法もあります。
つまり、第一に議会を解散し、解散した後にご本人も辞職するということができます。そうなると、選挙管理委員会が決めることですが、(知事選・県議選)2つの選挙が同時に行われると。

――2つ同時に行えば、十数億かかると言われている選挙費用も圧縮できる?
圧縮できると思います。選挙1回になれば。

松井一郎氏:
(2つ選挙を行うということは)一つの手段としてはあると思いますが、今回は知事を信任するかしないかという判断なので、議会の解散というのが県民の皆さんの理解を得られないのではないかと。
議会の解散をしたところで、今後来年度の予算に向けて議会を動かしていかなくてはいけないですけど、大きく構成が変わるとは考えにくい。要するに、知事派の議員がそれだけ誕生するのかと。
過半数の知事派の議員を擁立することも難しいのではないかと思います。だから、議会を解散する意味を県民の皆さんに理解されないのではないかな。

――斎藤知事はどんな選択をすると思いますか?
県政を前に進めるというメッセージを斎藤知事はずっと出されているわけです。前に進めたいのならこれまでの実績を県民の皆さんに丁寧に訴えて、そして今回の自分の置かれている状況についても、ご自身の考え方を選挙で県民の皆さんに伝えて判断してもらう。知事選挙というのは17日間あるんですよ。斎藤さんは知事としてこれまで自らやってきた政策の中身、それと今回の件を、ご自身の思いを丁寧に伝えて、県民の皆さんの判断をあおぐ、これが1番県民の皆さんに対する誠意ある対応だと思います。

――知事が再選しても議会が変わらない以上、議論が紛糾してまた進まないということは?
いや、議会の皆さんも斎藤さんがもう一度信を問えば、これは民意ですから。
その民意を受けて、秋の議会の政策議論を「何でも反対、斎藤が出すのはすべて反対」という、政策的なもので対立になれば、その時はもう一度、議会から不信任を出していただいて、議会解散して信を問えばいいんです。
(「めざまし8」9月19日放送より)