愛媛県と高知県で震度6弱を観測する強い地震があり、気象庁は今後1週間程度、同じ規模の地震に注意を呼びかけている。
17日午後11時14分ごろ、四国地方で強い地震があった。
この記事の画像(13枚)震度6弱が、愛媛・愛南町、高知・宿毛市。
震度5強が、愛媛・宇和島市。
震度5弱が、愛媛・八幡浜市、内子町、大分・津久見市などとなっている。
震源の深さは39km、地震の規模を示すマグニチュードは、6.6と推定される。
この地震による津波はない。
気象庁は今後1週間程度、震度6弱程度の地震に注意を呼びかけている。
また、気象庁によると、この地震は南海トラフで想定される震源域で起きたが、地震の規模が基準を下回っていることなどから、南海トラフ地震の可能性を評価する臨時の検討会は行わないという。
伊方原発3号機で発電機の出力が低下
四国電力は、震度4の揺れを観測した愛媛・伊方町にある伊方原発3号機で、発電機の出力が約2%低下していると発表した。
四国電力と愛媛県の会見:
発電機出力が約2%低下している。ですが、基本的に運転には影響はございません。
蒸気の水分を除去する加熱器のタンクの弁が不調となったということで、四国電力は「運転に影響はない」としている。
震度6弱を観測した愛媛・愛南町の現在の様子は?
震度6弱を観測した愛媛・愛南町から、FNN取材団・久保柊馬記者が中継でお伝えする。
愛南町にある神社では、約3メートルの斜面から灯籠とみられる50cmほどの石が落下する被害が出ている。
消防などによると、愛媛県内では宇和島市で94歳の男性が割れたガラスで手を切ったほか、東温市で63歳の女性が逃げようとして階段から落ち、左手の小指を骨折するなどあわせて5人がけがをしたという。
また、JR四国によると予讃線の松山から宇和島駅間や予土線は、始発から運転を見合わせている。
今後、新たな被害が判明する可能性もある。通勤や通学には十分注意が必要。
震度6弱を観測した高知・宿毛市の現在の様子は?
震度6弱を観測した高知・宿毛市から、FNN取材団・田村優介記者が中継でお伝えする。
宿毛市の中心市街にある醤油醸造所では、屋根の瓦が落ちて道路に散乱し、土が道路の半分くらいを覆っている。
また、屋根の瓦全体が湾曲していて、1、2枚は今にも落ちてきそうな危険な状態になっている。
市内のあちらこちらで瓦が落ちている状況。また、すぐ近くの新聞販売員の方は、「南海トラフ地震かと思った。ここでこんな大きな地震はいままでなかった」と話していた。
17日の地震で、高知県内では軽傷者が1人確認されている。
そのほかに大きな被害の情報はないが、18日午前9時からは県の災害対策本部の会議が開かれ、新たな情報が入ってくる可能性がある。