“おもてなし”と思いきや…

毎年、さまざまな食のトレンドワードを耳にするが、今年のワードが今の時代に即していると再び注目を集めている。その名も、「おもてなしグルメ」。一体どのようなものなのか。

まず伺ったのは、宮城県仙台市にある「東北農場バル」。
東北の食材にこだわった洋風居酒屋。

梅島三環子アナウンサー:
こちらには、どんな「おもてなしグルメ」があるんですか?

スタッフ 松木和也さん:
当店では、税込2189円で、時間無制限で飲み放題をご提供させていただいています

店主がこだわって選んだ東北の地酒から、珍しい種類のワインまで、全部でなんと100種類以上のドリンクが時間を気にせず楽しめる。

まさに、おもてなし…と思いきや。

スタッフ 松木和也さん:
当店では、お客さま自身でグラスをお取りいただいて、好きなだけお酒を注いでいただいて、セルフスタイルでやらせていただいています

“おもてなしグルメ”なのに、セルフスタイル?

実はこれが、今注目されている新しいサービス。

その名も“おもて無グルメ”。
つまり、おもてなしを“しない”グルメのこと。

安く品質の良いものを提供、消費者の安心感にも

実はこのサービス、リクルートが2020年のトレンド予測として発表したもの。

「おもて無グルメ」を発表したホットペッパーグルメ 外食総研上席研究員・稲垣昌宏さん:
近年、消費者は増税以降、外食にかけるコストにより厳しくなったという方がたくさんいらっしゃいまして、一方、料理のクオリティーには妥協したくないという傾向があります。安く品質の良いものを提供するようなグルメ、これを“おもて無グルメ”というふうに名付けました。

「おもて無グルメ」を発表したホットペッパーグルメ 外食総研上席研究員・稲垣昌宏さん:
「おもて無グルメ」の利用意向っていうのは、約75%の方がいらっしゃるが、特に高いのが20代男性で87%、20代女性で78%、30代の女性が76%というふうに、若い世代や女性を中心に今後広がっていくんじゃないかなと予測しています。このコロナウイルスの感染拡大で、サービスの簡略化やIT活用など、「おもて無グルメ」に向かう取り組みが、結果的にソーシャルディスタンスなどと呼ばれる消費者の安心感につながるものだというふうに考えています

セルフスタイルでタピオカ入れ放題

今の時代に合った「おもて無」なお店が最近増えている。
仙台駅から徒歩7分の場所にあるタピオカ店、「black moon」。

梅島三環子アナウンサー:
こちらでは、どんな“おもて無グルメ”が楽しめるんですか?

店長 立川雄亮さん:
タピオカをご自身で食べたい量だけ入れてもらって、ドリンクを注いでもらって作ってもらっています

セルフスタイルにしたことで、なんとタピオカが入れ放題に。
値段は450円からと、お財布に優しい“おもて無グルメ”。

自分で作ったタピオカドリンクを早速飲んだ梅島アナウンサーは…

梅島三環子アナウンサー:
おいしいですね。甘すぎない

店長 立川雄亮さん:
台湾で勉強してきたので、茶葉だったりも勉強させてもらったお店から送っていただいて、本場の味で出せているかなと思いますね

梅島三環子アナウンサー:
お客さんの声とかいかがですか?

店長 立川雄亮さん:
自分で作るっていうスタイルが今までなかったので、タピオカがあんなにいっぱい入れられるっていうので喜んでいただいていますし、楽しんでいただいているかなと思います

black moonでは、コロナウイルス感染防止策として、消毒液の設置や店内の換気、お客さんが触れる箇所の定期消毒などを行っている。

シェアしない鍋で感染症対策

さて、続いての「おもて無グルメ」は、鍋のお店…

梅島三環子アナウンサー:
見てください。野菜が回転ずしのように回っています

一見、回転ずしのように見えるが、回っているのはすしではなく、鍋の食材だった。

この新スタイルなお店は、仙台市青葉区にある「回転しゃぶ家 もり鮮」。
食材を自分で取って、しゃぶしゃぶを楽しめる。
注文を受ける人も、料理を運ぶ人もいない、まさに“おもて無グルメ”。

代表 王宏鑫さん:
設備を利用して、人件費を大分下げていました。同じ大きさの店よりは、半分人件費を少なくしました

梅島三環子アナウンサー:
人件費、半分も違うんですか

代表 王宏鑫さん:
その下げた人件費を料理の食材に導入して、もっとお客さんも喜ぶようにしています

梅島三環子アナウンサー:
求めやすい値段で、よりおいしいものが食べられると

人件費を削減することによって、黒毛和牛や新鮮な魚介類をお手頃な金額で食べ放題できるようになった。

そして、ほかにもうれしいポイントが…

梅島三環子アナウンサー:
1人用の鍋なんですね

代表 王宏鑫さん:
そうです。1人1つの鍋になりますので、好きなだしを入れて、好きな食材をしゃぶしゃぶして食べていただきたいですね。あと今、コロナの時期なので、ぜひ1人1つの鍋でもっと衛生面のことを考えて、皆さん遠慮なく食べていただきたいなと思っておりました

梅島三環子アナウンサー:
なるほど。イマドキですね

代表 王宏鑫さん:
はい! ぜひお試しください

消費者と事業者、どちらにもメリットのある「おもて無グルメ」。
今の時代にぴったりのサービスだった。

(仙台放送)