寺の僧侶から、約14年にわたり性暴力などの被害を受けたとする女性が会見を行った。
尼僧として寺に住まわされ…
1月31日午前、東京・千代田区で会見を行った叡敦さん(50代)は、四国にある寺に尼僧として住まわされ、2009年から約14年間にわたり、60代の僧侶から繰り返し性的暴行を受けたと主張している。
性的暴行の被害を訴える叡敦さん(50代):
人を諭さなければならないはずの僧侶が、1人の人間を14年間の間、見えない牢屋(ろうや)に閉じ込め、人格を破壊し、傷害を負わせた罪はとても大きいと思います。
僧侶と出会うきっかけを作ったのは、2009年に叡敦さんの母親が他界した際、その遺言で頼った親戚の大僧正だった。
関西の寺の僧侶であるその大僧正から、自らの一番弟子として紹介されたのが四国の寺の僧侶で、その後、寺に呼び出され「坊主に逆らうと地獄に落ちるぞ」と脅されるようになったという。
叡敦さんは、僧侶から毎晩髪をそられ、自分の補助を行う尼僧として住まわされたと訴える。
自らを「観音様の身代わり」とも
四国の僧侶は叡敦さんに対し、自らを「観音様の身代わりだ」と言って脅していたという。
四国の僧侶が、その話していた際のものとして叡敦さんの弁護士が公開した音声には、「エッチで悩んでいる人がいれば、代わりにお前がエッチしてやらんといかんと」などと記録されていた。
叡敦さんの弁護士によると、2009年に受けた性的暴行について、10年後の2019年に警察に告訴状を提出したということだが、嫌疑不十分で不起訴処分になったという。
叡敦さんと弁護士は、1月22日に寺を所管する天台宗務庁に対し、問題の僧侶と大僧正の僧籍の剥奪を求める申立書を提出した。
性的暴行の被害を訴える叡敦さん(50代):
私がこのたび、民事訴訟による損害賠償ではなく僧籍の剥奪という懲戒を求めたのは、私の受けた被害が金銭では到底解決されないものだからです。
叡敦さんに四国の僧侶を紹介し、その後、相談を受けた関西の寺の大僧正は31日、FNNの取材に「ここへ相談に来たから。遠いからね。それやったら私のところよりも、私の信頼する弟子のところへ行きなさいと。今でも私は、彼をこんなことがあっても信じなさいという気持ち」と答えた。
当事者とされる四国の寺の僧侶は、取材に応じていない。
（「イット！」1月31日放送より）
