自民党・安倍派の政治資金パーティーをめぐる問題で、派閥側が議員側に現金でキックバック分を渡し、受領書に署名をさせていたケースがあることが分かった。
安倍派では、政治資金パーティーで、販売ノルマを超えて集めた分の収入を収支報告書に記載せず、所属議員にキックバックした疑いがもたれている。

関係者によると、キックバック分は、派閥の事務所の中で議員側に直接現金で手渡し、その際に金を受け取ったことを示す受領書に署名させていたケースがあることがわかった。

また、現金を渡す際には、「これは政策活動費の名目になるので、収支報告書に記載しなくていい」などと説明していたとみられることも新たに分かった。
「政策活動費」とは、本来「派閥」ではなく、「政党」から議員個人に渡されるものですが、使い道を公表する義務がないことから透明性が疑問視されている。

安倍派を巡っては、大野泰正参院議員と池田佳隆衆院議員、谷川弥一衆院議員が数千万円のキックバックを受け、収支報告書にも記載していなかったとみられ、派閥全体での裏金は5年間で数億円規模に上る可能性がある。