ペルーを公式訪問中の秋篠宮家の次女、佳子さまは外交関係樹立150周年を記念するコンサートを鑑賞された。ご一家と縁が深いペルーの人気ミュージシャンからの思いがけない”無茶ぶり”に佳子さまが即興で応えられる場面もあった。

現地時間7日夜、佳子さまはリマ市内で行われた外交関係樹立150周年を記念するコンサートに足を運び、両国の関係者のスピーチに拍手を送られた。
旧知のミュージシャンのコンサートに
この日演奏したのは、伝統音楽とポップスを融合させ、ペルーで国民的な人気があるミュージシャンのルーチョ・ケケサーナさん。
友好の証として、日本の和太鼓や獅子舞と共演し、ペルーの名曲「コンドルは飛んでいく」などが披露された。

実は、佳子さまはケケサーナさんとは初対面ではなく、面識がおありだ。
9年前の2014年、両親の秋篠宮ご夫妻が外交関係樹立140周年を記念してペルーを訪問中、ケケサーナさんの演奏を聴かれる機会があった。秋篠宮さまは帰国後CDをお住まいや移動中の車の中でも聴き、贈られたアンデスの伝統楽器「チャランゴ」の練習も始められるほど、演奏が気に入られたそうだ。

その夏の来日公演には、「娘達にも聴かせたい」との思いで、佳子さま、姉の眞子さんも伴い、ご家族揃って鑑賞された。
終演後、秋篠宮さまはケケサーナさんに「家でも車の中でもルーチョ(=ケケサーナさん)の音楽を聴いています」と自ら伝えられたそうだ。

佳子さまにとって、父のお気に入りで、ご家族にとって特別な縁があるミュージシャンのコンサート。
体を揺らし、手拍子を取りながら、思い出の曲「コンドルは飛んでいく」などの調べを、ペルーの地で楽しまれた。
佳子さまに“無茶ぶり”
演奏の合間のトークタイムには、珍しい場面もあった。「2014年の日本のコンサートに来た人はいますか?」というステージからの問いかけに、佳子さまが控えめに手を上げられると、会場は拍手で盛り上がった。
さらに、全曲の演奏が終わると、今度はケケサーナさんから思いがけない”無茶ぶり”が・・・。
ケケサーナさん:
「アンコールしましょうか?プリンセスはいかがでしょう?」
佳子さまが頷かれると、アンコールの演奏が始まった。
ラテンらしさあふれる予定外の”無茶ぶり”。そして佳子さまの臨機応変な”プリンセス対応”により、記念コンサートは温かい盛り上がりに包まれたそうだ。

側近によると、佳子さまは「良い公演でした」と振り返り、終演後の懇談で、再会を喜ぶケケサーナさんに、秋篠宮さまが受け取られた「チャランゴ」などの楽器が今どうなっているか、写真を見せられたとのこと。
ケケサーナさんは「こんなに大事にしていただいてありがたい」と感激。佳子さまは娘として、父が築いた絆をさらに深められる役割を果たされた。

父秋篠宮さまは若い頃からギターをたしなまれている。

家族の団らんで弾くこともあり、悠仁さまが赤ちゃんの頃には、「コンドルは飛んでいく」のギターの調べを、心地よさそうにうとうとしながら聴かれていたそうだ。

飛行機のトラブルにより、2日かけてたどり着いた南米ペルーの地で鑑賞した、ご一家にとって特別なミュージシャンが演奏した家族の思い出の曲。

両国の節目にあたる友好親善の旅で、これまでの絆をより深められた佳子さま。
音楽を通して、遠く離れた地球の裏側やアメリカにいるご家族にも思いを致されたことだろう。
(宮内庁クラブキャップ兼解説委員 宮﨑千歳)