厚生労働省の審議会が、今年度の最低賃金について、全国平均の時給の目安を41円引き上げ1002円にすると決めたことを受け、帝国データバンクが全国1040の企業にアンケートを行った。

このうち、最低賃金の引き上げへの対応として「賃上げ」を行うと答えた企業は7割に達した。

また、現時点での採用時の最も低い時給は、全国平均で1086円で、今年度の目安の1002円を84円上回った。

帝国データバンクは、人手不足により雇用を確保するために賃金を高めに設定する動きがあったとみている。

企業からは、エネルギー価格の上昇もあり収益がさらに圧迫されるといった声や、扶養控除の基準が据え置きのままだと、「年収の壁」により働ける時間が減少することから、ますます人手不足の状態になるといった懸念の声が出ている。 

経済部
経済部

「経済部」は、「日本や世界の経済」を、多角的にウォッチする部。「生活者の目線」を忘れずに、政府の経済政策や企業の活動、株価や為替の動きなどを継続的に定点観測し、時に深堀りすることで、日本社会の「今」を「経済の視点」から浮き彫りにしていく役割を担っている。
世界的な課題となっている温室効果ガス削減をはじめ、AIや自動運転などをめぐる最先端テクノロジーの取材も続け、技術革新のうねりをカバー。
生産・販売・消費の現場で、タイムリーな話題を掘り下げて取材し、映像化に知恵を絞り、わかりやすく伝えていくのが経済部の目標。

財務省や総務省、経産省などの省庁や日銀・東京証券取引所のほか、金融機関、自動車をはじめとした製造業、流通・情報通信・外食など幅広い経済分野を取材している。