厚生労働省の審議会が、今年度の最低賃金について、全国平均の時給の目安を41円引き上げ1002円にすると決めたことを受け、帝国データバンクが全国1040の企業にアンケートを行った。
このうち、最低賃金の引き上げへの対応として「賃上げ」を行うと答えた企業は7割に達した。
また、現時点での採用時の最も低い時給は、全国平均で1086円で、今年度の目安の1002円を84円上回った。
帝国データバンクは、人手不足により雇用を確保するために賃金を高めに設定する動きがあったとみている。
企業からは、エネルギー価格の上昇もあり収益がさらに圧迫されるといった声や、扶養控除の基準が据え置きのままだと、「年収の壁」により働ける時間が減少することから、ますます人手不足の状態になるといった懸念の声が出ている。