猛暑が続く広島市で、マイナス5度涼しくなれるかもしれない“変わった企画展”が人気を集めている。広島市郷土資料館で開催中の「おばけの博物館」だ。おばけの力で暑さも吹き飛ぶ?TSSの女性記者が体験した。
大人も怖い? おばけの博物館
広島市南区の広島市郷土資料館。築100年を超える重厚な赤レンガの建物は、広島市重要有形文化財に指定されている。地域の歴史や地場産業をテーマに展示する公共施設で、本格的な「きもだめし」を体験できるとか。取材を担当したのは「おばけは苦手…」と言う毛利祥子記者。

建物の中に入り、狭い通路を進むと…。がい骨が突然動き出し、血まみれの手がにょろり。

毛利記者は言葉にならない悲鳴を上げた。
毛利記者:
えっ、何、何?キャー!べべべべべ怖い!

「涼を感じたい」と体験したが、その余裕はない。
毛利記者:
いやあー!怖い、怖い、怖い。ごめんなさい!
天井から下りてくる生首を避けるように、出口へと走り去ってしまった。

毛利記者:
涼やかになると思ったのですが、力が入って…。叫びすぎて、のどがカラカラになりました

平安時代の“鬼退治物語”がテーマ
企画展「おばけの博物館」のテーマは“鬼”。

平安時代に作られた「大江山の酒呑童子」という鬼退治の物語を再現した。展示されている絵巻には、首を切られた酒呑童子の生首が源頼光を襲う様子が描かれている。

おばけが苦手な人も楽しめるよう、郷土資料館が用意した“勇気を出せる秘策”がある。
広島市郷土資料館・正連山恵 学芸員:
物語では、源頼光が旅の途中に神様から授けられた不思議なカブトをかぶっていたおかげで助かって、無事に都に帰ることができました。ということで…

用意したのは、大きな白い紙で折られた「カブト」。

手渡されたカブトをかぶって毛利記者はきもだめしに再挑戦したが、効き目はなかったようだ。
「マイナス5度は涼しく…」
大の大人も夢中になれる「おばけの博物館」は、夏休み中の子どもたちにも大人気。みんなカブトをかぶり、キャーキャー言いながら楽しんでいる。

(Q:外は暑いけど、おばけの博物館を出た今はどう?)
子ども:
結構、涼しい感じ

必ずしも全員が涼を得られるわけではないが、昔ながらの夏の風情を味わうことができる。
(Q:体感的にどれくらい涼まりそうですか?)
広島市郷土資料館・正連山恵 学芸員:
そうですね。マイナス5度ぐらいは涼しくなってくれたらいいかなと思います

企画展「おばけの博物館」は、8月27日まで広島市郷土資料館で開かれている。
(テレビ新広島)