スポーツ庁が5月、全国の教育委員会などに出した通知。
学校の体育の授業におけるマスクの着用は必要ありません」という内容。
「運動する時、マスクをすると熱中症のリスクが指摘されている」ため。
これを受け、今 学校では、熱中症対策と感染予防をどう両立させるか、対応を迫られている。

宮城・仙台市泉区の仙台市立館小学校。
マスクなしで伸び伸びと走る子どもたち。

仙台市教育委員会は、「体育は児童生徒の間隔を十分に空ければ、マスクを外しても良い」と、各学校に通知。
それを受け、館小では感染予防のため、2020年度の体育は「できるだけ屋外」で行うことにした。
熱中症対策と感染予防を両立させようと、こまめに休憩をとり、水で手と顔を洗うことを勧めている。

ーーマスクなしで走って、どう?

6年生男子児童:
息がすごく楽にできて、マスクなしの方がいい

6年生女子児童:
いつもマスクして走っていたけど、久しぶりにマスクを外したから、とても楽しかった

6年2組担任・増田拓也先生:
チーム(競技)など接触の多いものは、なるべく避けていかなければならない。きょうのようなハードルとか、個人でやる縄跳びなど、どれならできるか、(教員)みんなで話し合いながら体育はいろいろと考えました

飛沫を防ぐことを考え…自らマスク着用

一方、宮城野区の東北学院中学校では。
熱中症を警戒し、体育館での体育でも、マスクを外して良いと伝えている。
ただ、この日は3分の1の生徒がマスクをしたまま、授業を受けていた。

マスクを着用して授業に取り組んだ中学3年生:
飛沫が飛びやすいと思うので、僕はできるだけマスクをして授業を受けています

ーーマスクをしての運動は?

マスクを着用して授業に取り組んだ中学3年生:
やっぱり、きついですね

マスクを外して授業に取り組んだ中学3年生:
(マスクを)外した方が、熱中症も怖いのでいいと思うが、やっぱりマスクしていないと怖いという部分もある

教師は生徒たちの体調管理を慎重に

保健体育担当・八木博紀先生:
マスクしている人は、しんどかったら外してもいいからね。あまり近づかないようになっているから

教師は生徒の体調の変化に、いつも以上に目を光らせていた。

保健体育担当・八木博紀先生:
見ていても、マスクをしている子の方が汗をかいている。休校で家に居た時間が長いので、熱中症に今までよりかかりやすいのではないかと思っている。難しい。いつもと全然違うので、考えること、工夫することが増えている

実際にマスク着用は熱中症になる?

マスクをして運動すると、そもそも熱中症のリスクは高まるのか?救急医学の専門家は…

東北大学病院高度救命救急センター・久志本成樹 センター長:
マスクをつけることで、熱中症になるリスクが高くなるかというと、そこまで十分に調べられた研究がないので、何ともいえない

「リスクが高まると断言はできない」としたうえで、次のような可能性を指摘した。

東北大学病院高度救命救急センター・久志本成樹 センター長:
みなさん感じると思うが、マスクの中は湿った感じになる。温度が高くなる。その部分だけ、もしかすると少し、体から熱を逃がすということに関して、マスクをすることで障害が出てしまうかもしれない

熱中症の兆候がなくても「運動してマスクをすることが”苦しい”と感じたら、無理をせず外して、様子をみてほしい」と言う。

東北大学病院高度救命救急センター・久志本成樹 センター長:
私たちは呼吸することで、体に酸素を取り込んで、それから、二酸化炭素を外に出している。マスクでもし問題が起きるとすると、二酸化炭素がたまってしまう。(マスクの)中にこもってしまう。息をすることで抵抗が高まります。そのことで二酸化炭素がたまってしまう。二酸化炭素がたまってくると、まず苦しいと感じる

運動中に限らず、状況に合わせたマスクの使い方が重要。

東北大学病院高度救命救急センター・久志本成樹 センター長:
これからマスクをしなくても、熱中症(のリスク)が高くなります。
「苦しい」「ボーっとしてくる」、自分で「危ないかな?」、周りから見て「大丈夫かな?」というときには、マスクを外して、熱中症になり得る環境から逃げることが大事

(仙台放送)