医療現場に…2000万円分のレインコートを寄付

大阪市住吉区にあるレイングッズのメーカー、ワールドパーティー。
こちらでも緊急事態宣言を受け、4月の売り上げは去年より8割ほど減少し、苦境に立たされた。

そんなとき…

この記事の画像(7枚)

大阪市 松井一郎市長:
防護服については、今、非常にもう、ゴミ袋をかぶって医療現場の人たちが治療している。雨合羽が余っている人、ぜひ大阪府・大阪市に連絡いただきたい。

市長から「雨合羽の寄付」が呼びかけられた。

ワールドパーティー営業本部長 角谷圭一郎さん:
報道を見て、社員みんながですね、いてもたってもいらない状況になって、「何かしたい」っていうことで、で、みんなから相談がありまして。社長に相談したら「すぐやろう」ということで、2トントラックで2日に分けて大阪市の方に寄付に行きました。

薄田キャスター:
でもその松井市長の呼びかけた雨合羽っていうのは、使い捨ての安いものをイメージしておっしゃってたと思うんですけど、ここのってすごいしっかりされたものですよね?

ワールドパーティー営業本部長 角谷圭一郎さん:
そうですね。価格帯も4千円から5千円のもの。

一つ4~5000円のものを5000枚、2千万円相当のレインコートを大阪市に寄付したのだ。

ワールドパーティー営業本部長 角谷圭一郎さん:
大阪が危機的状況にある中で、本当になにか、あの状況で我々が何かしないっていうことになると、やっぱり心残りにもなりますし、コロナが収束したら、「今まで落とした売り上げ取り返すぞ!」っていうような会社の士気は非常に上がったかなと思います。

そんな会社が他にも自社製品で感染症対策に貢献できることはないかと打ち出したのが「日傘でソーシャルディスタンス」。

一体どういうことなんでしょうか?

SNSでの投稿をヒントに…売り上げもアップ

ワールドパーティー営業本部長 角谷圭一郎さん:
実際に日傘を持っていただいてもよろしいでしょうか?

――はい。差せばいんですね?

ワールドパーティー営業本部長 角谷圭一郎さん:
で、こういう風にですね、お互いが傘を持つことによって、自然と社会的距離ができると。

――「ちょっと離れて」とか言わなくても、なんとなく距離とりますもんね。2人が(傘を)持ってたら。

ワールドパーティー営業本部長 角谷圭一郎さん:
そうですね。

このアイデアのヒントになったのは偶然見つけたSNSでの投稿でした。

(SNSの投稿文)
「一昨日ゴミ捨てに行ったら近所のお婆さんが日傘を持って歩いていて日傘をさしていると人と自然と一定の距離感ができるから安心といっていて目からウロコが落ちた。これがお婆ちゃんの知恵袋か!!」

ワールドパーティー営業本部長 角谷圭一郎さん:
この発想がちょっと日本人らしいな〜っというか。自然とこう、相手への気遣いができる、という所に非常に共感しました。

早速、コンセプトを打ち出した広告を制作し、「日傘でソーシャルディスタンスキャンペーン」を展開。

自社のネットショップでの日傘の売り上げは、商品はほとんど変えていないが、去年から3割もアップしているという。

――これから暑くなる季節であり、しかも距離をとらなくちゃいけない。両方叶いますね。

ワールドパーティー営業本部長 角谷圭一郎さん:
そうですね。一石二鳥ですね。

(関西テレビ)

関西テレビ
関西テレビ

滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・徳島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。