工期が4年も遅れる原因になった硬い岩塊

北海道新幹線の工事現場が最大の難所を突破した。最後の手段の前に試した方法とは?

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札幌駅から新函館北斗駅へ向けて掘り進む新幹線のトンネル。

しかし、その途中、羊蹄トンネルで工期が4年も遅れる難所に遭遇したのだ。

シールドマシンと呼ばれる巨大なドリルの行く手に立ちはだかったのは、巨大な安山岩の塊。

岩は高さ17m、奥行き15mほどあり、5階建てのビルに相当する大きさ。

工事に携わる人が、今回除去された岩の一部を見せてくれた…

鉄道・運輸機構 山口真基さん
(ハンマーで岩をたたくと)キン!キン!…こんなふうに金属音のような音がすると思うんですけれど、まったくビクともしないような硬さになっております

最後の手段は爆破だがその前に…

硬さは新幹線の工事で使うコンクリートの5倍。シールドマシンでは歯が立たず最後の手段となる爆破を試みた。

岩にはシールドマシンの刃の跡が残っているが硬すぎて砕くことができなかった
岩にはシールドマシンの刃の跡が残っているが硬すぎて砕くことができなかった

しかし、爆破の前に別の方法も試していたという。

迂回トンネルを掘って、岩の反対側から重機で砕く方法を取ることにした。

しかし重機を使っても工事は難航したため、特殊な薬剤を使って爆破を何度も繰り返すことで、ようやく岩が取り除かれたという。

最大の難所を突破したことで、年内にシールドマシンが再稼働する予定。

(イット! 3月16日放送より)