様々なトラブルが起きる街、渋谷。その繁華街・センター街の先で治安を守っているのが、宇田川交番だ。24時間、事件事故に目を光らせている。

「全力で逃げてた」窃盗犯を大学生が取り押さえ
さっそく通報が入った。向かった先には若者たちの人だかり。一体何があったのか。

男性:
自分、財布盗られました!中身全部盗られました!
「財布を盗られた」と訴える男性。一方、人だかりの中心に座りこんでいるのが、財布を盗んだという20代の男。財布を盗んだ飲食店から走って逃げようとしたが、近くにいた大学生に取り押さえられたのだ。

大学生:
後ろからめっちゃでっかい声で、「窃盗その人!財布盗まれた捕まえて!」みたいな声が聞こえて。真横をブーンって通ったんですよ。

さらに、取り押さえられる直前には…。

大学生:
めっちゃ全力で逃げてたんで、こいつやったなって(思った)。で、なんか走ってる途中に財布投げ捨てたんですよ。
男は、盗んだ財布を逃走中に投げ捨てたという。警察官が調べ始める。

警察官:
自分のじゃないのを持ってるのは確かなのね?
男:
はい
警察官:
この、あれは?金は?

ズボンのポケットから、盗んだというお金が出てきた。しかし、忍ばせていたのはこれだけではなかった。
警察官:
全部、他の人の身分証とかってこと?

大量の他人の身分証やキャッシュカード。出るは出るは…その数なんと20枚も。警察官が無線で報告する。
警察官:
現在、被疑者のポケット身体検査中ですが、かなり他人名義の身分証、出ているような状況。

男は金やカードを盗んだことを認めた上で、共犯者の存在を明かし始めた。
男:
全部(ポケットに)入れられました。
警察官:
入れられたって誰に?

男:
●●くんに、持ってけって言われて。

一緒にいた仲間が財布を盗み、それをポケットに入れてきたという。男は窃盗の現行犯で逮捕。警視庁は共犯者の行方を追っている。
16歳少女を補導「親が迎えに」と嘘 飲酒も
午前0時半。終電が近づいて来た頃、パトロールをする警察官の目にとまったのは、明らかに若く見える2人の少女。

警察官:
ごめんなさい。身分確認させてもらっていいですか。渋谷署の●●と申します。
少女:
今もってない
年齢を聞いてみると。

警察官:
今いくつ?
少女:
16です。
警察官:
16ね。ちょっと交番行こうか。

18歳未満は、午後11時以降に出歩くと補導の対象になる。
少女:
迎えに来るんですけど。
警察官:
誰が?
少女:
親が。

親が迎えに来るというが、警察官が詳しく話を聞くと…。
警察官:
あ、そうなの?連絡見せて。やりとりしてるの?
少女:
いや…電話です。

警察官:
電話の履歴見せてよ、じゃあ。
少女:
え…。
親の迎えは嘘とあっけなく判明。そのまま交番へ。

警察官:
お酒も今日飲んでないの?本当に?
少女:
飲んだ。
警察官:
何飲んだの、ちなみに。
少女:
チャミスル。

お酒を飲んだと告白した少女。警察官から親に連絡して渋谷まで来てもらい、2人は帰宅することになった。
つい飲み過ぎて…救急車到着に女子大生は
そして、深夜に増えるのが…。
警察官:
酔っ払い。行きますか。

午前0時前。入ってきた通報は「酔っ払いの寝込み」だ。現場に向かうと、女子大学生が酔っ払って地べたに寝込んでいた。周りには友人だという男子学生が2人。
警察官:
結構だね。ぐでぐでだなあ。ザ・泥酔。

片足はブーツが脱げてしまい、靴下の状態。警察官もあきれるほど泥酔している。
友人:
せーの!
女子大学生:
一回、吐きます。

大学のサークル仲間との飲み会で、つい飲み過ぎてしまったという。
警察官:
こうなる前に止めてあげてよ、友達だったら。大事な友達でしょ?
友人:
止めたいけど、止まんない。

急性アルコール中毒の可能性もあるため、救急車を要請。救急隊が到着し、処置を始めてから10分。意識が戻った女子大学生が意外なことを心配し始めた。

女子大学生:
今、大丈夫なんで(親に)請求は絶対しないでください!
救急隊:
救急隊はお金の請求しないから。
身体のことではなく、お金の心配だった。
女子大学生:
本当に(親には)迷惑かけないでください!

迷惑をかけたくないのであれば、飲み過ぎなければいい話だが…。結局、午前1時すぎ、知人に車で迎えに来てもらい、女子大学生を連れ帰ってもらうことになった。
「明日払うって、いうたやないかいー!」
別の日の午後10時すぎ、飲食店の前へ向かうと男性が暴れていた。一体何があったのか。警察官が話を聞いてみると…。

男性:
明日払うから。
警察官:
今(お金)ないの?全くないの?
男性:
ない!ない!

お金がないのに飲み食いする、無銭飲食だ。友人と2人で来店したものの、財布も持っておらず、料金4万2000円を払っていないようだ。すると、男性が叫び出した。

男性:
何万回言わすんじゃい。明日払うって、いうたやないかいー!
酔っている男性はさらにエキサイトしていく。

男性:
殴ったろかごらぁー!殴ったろかごらぁー!
警察官:
冷静に話してよ。

男性:
殴ったろかごらぁー!お前ら皆、お前ら警察官全部。殴ったろかごらぁー!
警察官に怒鳴り散らして大騒ぎ。さらに、呆れたことに…。

男性:
もう帰っていいか?
警察官:
良くないよ!ダメダメ。
男性:
帰るよ?
警察官:
ダメですよ。お金払わないと。

男性:
だから明日払うって!おまえら本当バカだのう。お前もバカ、お前もバカ、お前もバカ。殴ってやりたいわ。ガーって。
制止する警察官をバカ呼ばわり。一方、後輩だという連れの男性は警察官に促され、店の人に謝罪したものの…。

後輩:
ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。自分は、言い訳じみたことを言っちゃいますけど、先輩に連れられて…。
警察官:
だから、それは言い訳になっちゃうよ!
対応していた複数の警察官たちから、言い訳だと諭される。

騒ぐ男性と、言い訳する男性。2人は翌日支払う約束をして、この日は解散となった。
トラブルや事件が多発する街、渋谷。その一つ一つに警察官が対応し、今日も治安を守っている。
(「イット!」3月8日放送)