世界で活躍する若きアスリートたち。

5月31日放送の『ジャンクSPORTS』(フジテレビ系)では、バスケ・八村塁選手とテニス・大坂なおみ選手の同学年コンビに注目。2人が幼少期に起こした伝説や2人をよく知るゲストが魅力を語った。

同学年アスリートのスゴイ偉業

2019年6月、日本人で初めてとなるドラフト1巡目指名、全体9位指名でNBA入りを果たした八村選手。

NBAのチーム数は30あり、約450人の選手が所属。その中で毎年ドラフト指名されるのは約60人。八村選手は9番目に指名を受けるという快挙を成し遂げた。

そしてシーズンが開幕すると初戦でいきなり先発出場。プレッシャーを物ともせず、14得点、10リバウンドで日本人選手史上初のダブルダブル(2つの2桁記録)を達成した。

八村選手の魅力を語るのは、女子バスケットボール元日本代表で解説者の中川聴乃さん、芸能界でNBAをこよなく愛する麒麟・田村裕さん、ココリコ・田中直樹さんの3人。

田村さんは、ドラフト1巡目の指名についてメジャーリーグと比較し、「メジャーリーグは30チームあり、約1200人にドラフトがかかって、日本人で1巡目の指名はあれだけ通用している野球でもいない。バスケは約60人しか入れないのに、1巡目で(八村選手が)選ばれたのはとんでもないこと。バスケファンからすると、一生見られないものを見せてくれた」と彼のスゴさを明かした。

2018年9月、全米オープンで弱冠20歳の大坂選手が優勝する。

決勝の相手は、オリンピックで4度の金メダルを獲得し、過去のグランドスラムのシングルスで23度の優勝を果した、セリーナ・ウィリアムズ選手。そんな絶対女王を、大坂選手の代名詞である超高速サーブや彼女の武器の一つ「粘り強さ」圧倒した。

全米オープンでグランドスラム初優勝を果たした大坂選手は、2019年1月の全豪オープンでも優勝し、グランドスラム2大会連続優勝を飾った。この連覇によって、女子シングルスの世界ランキング1位となり、男女合わせてアジア選手初の快挙を成し遂げた。

大坂選手の魅力を語るのは、元プロテニスプレイヤーで解説者の杉山愛さん、沢松奈生子さん、国体優勝経験があり芸能界・政界一テニスが上手いと自負する杉村太蔵さんの3人。

大坂選手の超高速サーブは200キロもあると言われ、その威力も凄まじく、ネットを破壊するという前代未聞の出来事まで。杉山さんは「(サーブの速さは)才能。私は160キロくらいで速くても170キロ。いくら速いサーブを打ちたいと練習しても200キロは手に入らない」と明かす。

1年目の契約はスゴイ!異例のスポンサー

まずは、2人の桁違いな収入面を深堀り。

スポンサー収入を含めた推定年収は、八村選手が15億円、大坂選手は26億円。

大坂選手は2019年最も稼いだ女子アスリートランキングで第2位。しかも1位から5位まではすべてテニス選手だった。

この順位を見た番組MCの浜田雅功さんが「テニスはそんなに儲かるの?」と聞くと、杉山さんは「儲かる!」と即答。その理由を「テニスは年々賞金も上がっている。私たちの頃はグランドスラムで優勝しても1億3000万くらい。いまは4億ですから3倍くらい違う。今の時代にプレーしていたら24億くらいいっていたかな…」と笑った。

さらに5月23日に最新の年間収入金額が発表され、約40億円の大坂選手がセリーナ・ウィリアムズ選手を抜き1位になった。

一方、八村選手も1年目にしては異例のスポンサーが付いているという。

中川さんは「全7社のスポンサーが付いていて、その中の一つに“バスケットボールの神様”と言われる『ジョーダンブランド』が付いている。1年目なのに契約しているのは本当にスゴイ」と語る。

また田村さんは「NBAで『ジョーダンブランド』は履きたくても履けない。NBA選手でも勝手に履いたらダメ。契約しないと履けないので、自分で買って履いてもダメ。それくらい厳しいのに選ばれている」と明かした。

八村も最初はバスケが下手だった

次に同学年のスーパースターの生い立ちを振り返る。

1998年にベナン人の父親と日本人の母親の間に生まれた八村選手。中学3年生のときにはすでに身長は190センチあり、足のサイズは30センチ。当時からスケールが大きかった。

そんな八村選手の規格外伝説は「球が速すぎて野球を辞めた」こと。

もともと野球をしていた八村選手。田村さんいわく、八村選手の祖父が野球好きで「塁」という名前に。小学校高学年ですでに170センチあり、投げる球が速すぎて捕れるキャッチャーがいないことからキャッチャーになった。しかし、今度は成長痛でヒザが痛くなり、キャッチャーの動作ができなくなったため、仕方なく野球を辞めたという。

そんな八村選手がバスケと出会ったのは中学時代の恩師のおかげだった。

中学生になった八村選手は、その恵まれた体格ゆえ、さまざまな部活からオファーが殺到し、バスケ部のコーチ・坂本穣治さんも狙っていた。しかし、八村選手が放課後に通っていたのはまさかのゲームセンター。

当時の様子を同じ中学の先輩でバスケ部キャプテン、日本代表としても活躍する馬場雄大選手は、八村選手とのインスタライブで「ヤンキーにお前を引っ張られないように頑張った。俺がお前を助けなかったらNBA選手になれなかった」と明かした。

そして馬場選手はバスケ部に入るように説得したというが、八村選手は「バスケなんか全然やる気なかった。もうスポーツなんかいいや(と思っていた)」と振り返る。

そんな中、坂本コーチは部員にお小遣いを渡し、「アイスクリームでも何でも八村の欲しがるものをごちそうして1回でもいいから連れてきな」と促した結果、練習に参加することになり、バスケ部に入部したという。

しかし、最初はほかの同級生よりも下手で坂本コーチは「どこに立っているか分からない、くるくる迷子になっていた」と明かす。

そこで坂本コーチは八村選手が膝を曲げて腰を落としたときの形がNBA選手のように見えたことから、「NBA選手になれるんじゃないか」と言葉を掛けたという。

この言葉を信じ、NBA選手を目指した八村選手は、中学3年生になると見違えるほどに成長し、エースとしてチームを全国大会準優勝に導いた。

大坂の息抜き方法は「大会中に観光」

1997年、ハイチ系アメリカ人の父親と日本人の母親の間に生まれた大坂選手。

大坂選手がテニスを始めたきっかけは父親にあるそうで、当時活躍していたウィリアムズ姉妹の獲得賞金がハンパなかったため、これを見た父親が「目指すならテニスだ!」となったという。

さらに、異例の若さでスポンサーが付いた裏側について、杉山さんは「大坂選手が10歳の時に、母親がヨネックスに手紙を書いて“サポートしてください”とアピールした。そこからヨネックスが商品提供をした」と明かす。

当時のことをヨネックスで選手のサポートをする下条さんに聞くと、「パワーもあり、高い可能性を感じた。本当にスゴイ選手になるかもしれないと」と振り返る。この手紙がきっかけで今もヨネックスのサポートが続いているという。

超過酷な世界で戦い抜く中、大坂選手のリラックス方法が「大会中に観光旅行」をすること。

沢松さんは「試合がない日や大会と大会の間に行っている。私は10年間ツアー回りましたけど、10年間USオープンに出て1回も自由の女神を見ていない。それくらい選手は真面目でホテルと会場の往復しかしないんですけど、彼女は“そこに行く!?”みたいな場所に行っている」と話す。

2019年9月の東レ パン パシフィックオープンのときには、日本滞在時に道頓堀や金閣寺、USJなどを観光。それでもこの大会に優勝している。

自身の経験から沢松さんが「行かないよね?」と同意を求めると、杉山さんは「意外に行きます…。ツアー出始めの2年くらいは真面目にホテルと会場の行き来だけ。でも、ツアーで10カ月回っていて、その間に集中するところはして、息を抜くところは抜く。真面目ではいけない」と明かした。

“素直なこと”はとっても大事

そんな2人には「超ピュア」という共通点も。

中川さんは八村選手について「インタビューなどで言葉を伝えることが上手になってきたんですけど、本人はストレートに感情を乗せるタイプ。普通の選手は感謝の言葉や試合を振り返るんですけど、八村選手は率直に思ったことを伝える」と話す。

そこで過去の八村選手のインタビューを振り返ると、高校時代のウィンターカップ3連覇でのコメントは、他の選手が感謝の言葉を述べる中、八村選手は「楽しかった」、「バスケはスッゴイ楽しい」とバスケの楽しさを伝えていた。

一方、大坂選手も全米オープンで優勝し、帰国直後の会見で今の気持ちを聞かれ「眠い」と答えたり、対戦相手の研究について聞かれると「google」と包み隠さず、素直に伝えている。

ピュア発言に限らず、試合中に得点を取られてうつむき、落ち込んでいるのかと思いきや、コート上にいたハチを手に乗せて、コート外に出している姿など、ピュア行動も多くある。

沢松さんは大坂選手の“ピュアさ”について「インタビューはすごく人柄が出る。(優勝時のインタビューは)ほぼほぼ台本がある。紙を渡されて『大会のスポンサーの名前を言いなさい』や『相手を讃えて』とか。でも、大坂選手は全くお構いなし。ストレートに自分の気持ちを表現するのが逆に海外にウケている」と明かした。

こうした“ピュアさ”はアスリートにとって大事だという。杉山さんは「素直なので聞く力がある。正しいことを自分で聞いて、取り入れて、成長していくので、“ピュアさ”があるからこそ、成長し続けている」と語った。

(『ジャンクSPORTS』毎週日曜日夜7:00~8:00放送)