県が患者受け入れを計画 住民の反発で計画は白紙に

わたしたちの生活に深刻な影響を及ぼしている新型コロナウイルス。
引き起こしているのは病気だけではない。わたしたちに求められている新型コロナウイルスへの立ち向かい方を考える。

広島県が広島市内のホテルを借り上げて、新型コロナウイルスの軽症患者を受け入れる計画に対し、地域住民は…

地域住民:
どんな人が、どのレベルの患者が入ってくるのか、ちょっと不安

地域住民:
一番危ないところになる家が、安全に暮らせない

地域住民:
そりゃ心配でしょう。家の隣に(患者)200人来ますよって言われたら普通怖いでしょ

住民の反発に遭い、計画は断念する結果に。

看護師からは悲痛な訴えも…

また、現場で働く看護師からはこんな訴えも…

看護師:
入院患者が入っている病棟の看護師、小さい子どものいる看護師ですが、もし保育園に知られたら、「また来ないでくれ」と言われたらもう働けない。非常に不安に思いながら毎日働いている

看護師たちの代表:
一般の市民の皆さんからのお声がけが厳しかったり、医療従事者への偏見や差別は深刻なものになっています

偏見や差別に専門家は 「怖いと正しい判断ができなくなる」

新型コロナウイルスについて今、さまざまな情報が飛び交っている。病気以外の問題も引き起こしている現状に感染症の専門家は…

広島大学病院 感染症科 大毛宏喜教授:
少しでも応援しようと思って、(料理の)持ち帰りを買いに行ったら、おかみさんがそろっと渡して、すごく距離を置こうとする。この人、病院に勤めていると。しかも感染症のことをしている。危なっかしいですよね。ひどい目にあった職員から話を聞くと、「えっ?」ていう話をたくさん聞く。みんなこの感染症が怖いんです。怖いと正しい判断ができなくなる

ーー病院内は汚染されている?

広島大学病院 感染症科 大毛宏喜教授:
たぶんイメージとしては、ふわふわウイルスが飛んでいて、その病院全体が危ないイメージなんでしょうが、そういう経路ではこの感染症はうつらないので、病院に行ったから危ないということは全くありません

広島大学病院 感染症科 大毛宏喜教授:
患者さんがいるスペースは、ある程度ウイルスがそこにはいると。それに対して、院内のまったくウイルスがいない安全なエリアがあって、その中間のグレーなゾーンがもう1つある。このグレーなゾーンで、わたしたち医療従事者は防護服を着たり、そこから出てきたときにまたそれを脱いだり、要は、院内を3つの区分に分けているので、一般の患者さんが入るところは、完全にクリーンな方のエリアになります

ーーどうやって感染する?

広島大学病院 感染症科 大毛宏喜教授:
目標は医療従事者を避けることじゃなくて、この感染症はどうやったらうつるのか知ったうえで、正しく対策を取ること。鼻と口と目、ウイルスはここからしか入ってこない。感染した人が出した口から出たつば、これが入ってきてうつるパターンが1つ。もう1つは汚れて手に付いたウイルスを触って、顔にいくパターンが2つめ。

広島大学病院 感染症科 大毛宏喜教授:
はしかは空気中をふわふわ飛んでいるウイルスで感染する。それは、ほんのわずかなウイルスの量でも感染することを意味している。飛沫感染というのは、水滴の中にたくさんのウイルスがいて、それだけまとまった数のウイルスを吸い込まないと感染しないということを意味している。つまり、はしかに比べて今回の新型コロナウイルスは、相当な量のウイルスを吸い込まないと感染しない。水滴がいかに入ってこないようにするかがポイント

ーー感染対策ポイントは?

広島大学病院 感染症科 大毛宏喜教授:
その1つの手段がマスクで、マスクで物理的に顔を(目・鼻・口)ガードする。もう1つは、手は汚れていると思って、きれいにすることで、顔(目・鼻・口)にこないようにする。人間はどうしても顔は触るから、これは避けられないので、きれいにするしかない。

広島大学病院 感染症科 大毛宏喜教授:
感染症というのは、ゼロリスクはありえないというのは知っておかなければいけないし、どんなに気を付けていてもかかるかもしれない。でも、極力かからずに今回乗り切りたい、みんなで。もう世の中すべての人が感染しているかもしれないと思って、普段から自分がかからないようにすることを考えてほしい

(テレビ新広島)