これぞ「プロが認めたプロの技」 

フジテレビのスポーツニュース番組『S-PARK』では、毎年プロ野球選手100人に独自の調査を行い、 打撃や投球など各部門のスペシャリストを選出してきた。 

2022年は「守備」「バットコントロール」「スピードボール」「パワーヒッター」「走塁」「変化球」の部門で調査、 いよいよ結果の発表が始まる。 

匠の域に達したものだけが知る「匠の技」。今シーズン、その頂点に立つのは誰なのか? 
真中満氏の分析・予想を交えて紹介する。 

3冠王・村上宗隆は初の受賞なるか?パワーヒッター部門。 

今年の注目といえば、やはり最年少で3冠王に輝き、56号ホームランを放ったヤクルトスワローズ・村上宗隆選手(22)の初受賞なるかだろう。 

プロ4年目の昨シーズンは、パワーヒッター部門で2位(19票)を獲得。 

1位はオリックスバファローズ・杉本祐太郎(31票)に奪われたが、東京五輪決勝で金メダルを呼び込む先制アーチ。さらに史上最年少で通算100号に到達。 

初の本塁打王に輝き、チームを日本一に導いた。すでに選手たちの評価も今シーズンの快挙を予感させるものが並んでいた。 

「ストレートに対応しながら甘い変化球が来たら打つ、その技術の高さがちょっと段違いかなと思います」 (DeNA・今永昇太投手) 

「僕はレフトにもライトにもホームラン打たれていますし、外角に投げればいいとかレフト方向に打たしたらいいっていうバッターでもない。どのようなボールでもホームランにしてしまうパワーを持っているのが村上かなと」 (阪神・青柳晃洋投手) 

昨年すでに球界を代表する投手たちが、脱帽とも言える評価をしていた村上。 

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今シーズンこそ、自身初のトップなるか?真中氏はこう分析する。 
「今年はホームラン56本打った選手がいるじゃないですか。村上宗隆選手。 56本ですよ。王貞治さんの記録を抜いた訳ですからね」 

「飛距離もですね、パワーヒッターという点では、ホームランをはるかに越えた所まで飛んでいる打球も多いですし、これはもう村上選手で間違いないと思います」 

真中氏の分析通りに、村上の初受賞が固いと見るなら、一体どこまで票を伸ばすのか? 

そして昨年のパワーヒッター部門の1位で、今季日本シリーズMVPを受賞したオリックス杉本との争いは?発表が待たれる。 
 

パーフェクト男・佐々木朗希は?スピードボール部門。 

投手部門の注目は千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手(21)だろう。 

今季、完全試合を達成し、先日プロ野球における完全試合を達成したピッチャーとキャッチャーの最年少(合計年齢)として、ギネス世界記録にも認定された。 

高卒2年目の昨年はシーズン3勝を挙げ、スピードボール部門の4位(8票)だったが、 11月の楽天とのクライマックスシリーズではプロ入り後最速の159キロを計測。伸びしろが計り知れない頼もしい20歳に、チームのクローザーからはこんな意見も出ていた。 

「朗希の後に投げてしまうと、どうしても球が遅く見えてしまうので、なんとか1人で最後まで投げて欲しいなと思って見ていました」 (ロッテ・益田直也投手) 

「横から見ていても速い。ベンチの横からチラッと球場で見ていたが全然スピードが他の選手と違うなって」 (日本ハム・伊藤大海投手) 

3年目となる今シーズン、自己最速164キロをマークしたほか、20試合に登板して9勝4敗。防御率は2.02。リーグ2位となる173奪三振を記録した。 

いよいよ自身初のトップなるか?真中氏はこう分析する。 
「やはりロッテ佐々木朗希投手ですかね。とにかく速いですよね。160キロ超えのストレートをバンバン投げますし、来年は1年間ローテーションを守ってほしいですし、期待も込めて佐々木朗希投手だと思います」 

票の集まりも気になるが、プロ中のプロ達がどんな言葉や表現で“令和の怪物”のスピードボールをコメントするかも注目だ。 
 

投手4冠・山本由伸の2年連続なるか?変化球部門。

そして投手部門でもう一つの注目は変化球部門だ。 

今シーズン2年連続「投手4冠王」の山本由伸投手(24)は、昨年の100人分の1位・変化球部門でもフォークボールで頂点に立っている。 

特徴はもちろんそのスピードあふれる変化球だ。昨年4月14日のソフトバンク戦で主砲の柳田悠岐選手を三振に仕留めたのはなんと150キロのフォークだった。 

「150キロのフォークとか見たことない。かわいそうだなって思う、相手バッターが」 (オリックス・宗佑磨内野手) 

チームメートも相手に同情するほどの高速フォークは昨季平均球速144.6キロ。その空振り奪取率は10%を超えれば優秀と言われる中、驚異の25.7%。データ上でもソフトバンク・千賀滉大投手のお化けフォークの27.8%に匹敵する数字を残した。 

「スピードが違う。150キロに近い球で落ちるので僕もああいう球を投げたい」 (ヤクルト・奥川恭伸投手) 

「分かっていても振っちゃうボールなので。紅白戦で1回三振したんですけど、味方でよかった」 (オリックス・杉本裕太郎外野手) 

「相手バッターがかわいそう」「味方でよかった」日本一チームの主力打者を唸らせていた変化球はさらに磨きを増して今シーズンも打者を翻弄(ほんろう)した。 

真中氏はこう分析する。 
「やはり山本由伸でしょう。カットボールとフォークが主流なんですが、どちらも三振を取れる素晴らしいボールですし、なんと言っても2年連続4冠王のピッチャーですからね。これはもう間違いないでしょう」 

――真中さんだったら山本由伸選手のフォークどう対応しますか? 
「ハイ、もう打てません。なるべく見逃せるように頑張るだけですね」 

果たして山本由伸を脅かす存在は現れるだろうか?発表が待たれる。 
 

今年は人気ゲームとコラボ企画も展開する。
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