新型コロナウイルスの感染拡大を受け、マスクの着用や咳エチケットなど、基本的な予防策の徹底が呼びかけられている現在。
やむを得ない外出の際は、アルコールスプレーや除菌シートなどを使ってウイルスに触れないよう気を付けている人も多いだろうが、そんな中、消費者庁が携帯型の空間除菌用品についての注意喚起を行った。

(出典:消費者庁)

「携帯型の空間除菌用品については、『身につけるだけで空間除菌』等の表示が行われていることがありますが、当該表示の根拠とされる資料は、狭い密閉空間での実験結果に関する資料であることがほとんどであり、風通しのある場所等で使用する際には、表示どおりの効果が得られない可能性があります」


携帯型の空間除菌用品とは、首に下げるなどして使用するもので二酸化塩素を利用した空間除菌をうたう商品のこと。表示に関し、景品表示法に違反するおそれがあることから、消費者庁が5事業者に対し、再発防止等の指導を行ったという。

行政指導の対象となった表示は、

・ 身につけるだけで、空間のウイルスを除去
・ 身につけるだけで1立方メートルの空間除菌
・ 携帯することで、オフィスや会議室などで除菌・消臭できます
・ 通勤時の予防として、除菌・消臭いたします
・ 電車やバスの中、各種施設の中などで、空間に浮遊するウイルス・菌・臭いを除去します


などといったもの。

(出典:消費者庁)

ドラッグストアなどでもよく見かける「首下げ型」の除菌グッズだが、開封した瞬間から身の回りの空気を除菌してくれるようなイメージのパッケージのものが多い。
しかし、これらの表示は、実際は狭い密閉空間での実験結果であることがほとんどであり、風通しのある場所等で使用する際には、表示どおりの効果が得られない可能性があるのだという。

つい体の周りに“バリア”を張ってくれるような効果をイメージしがちなので、まぎらわしい表示が減るのは嬉しいことだが、では、実際に我々が本当に欲しい「身につけるだけで除菌ができるグッズ」はあるのだろうか。

消費者庁にお話を聞いた。

「公表している除菌効果の実験結果に注目してください」

――「身につけるだけで除菌」…本当に効果のある商品はある?

消費者庁ではすべての商品について網羅してはおらず、実際に「密閉空間以外で効果のある携帯型の空間除菌用品」というものがあるかどうかは把握していません。


――では、本当に効果のある商品を見分けるのに必要なことは?

一部、公式サイトなどで除菌効果の実験結果を公表している商品もあります。そういった商品に関しましては、どういった環境下で効果があるのか、またウイルスの不活化効果がどの程度の時間で現れるのか実験結果に注目してください。

SNSでの注意喚起も行っていますが、表示の根拠とされる資料は、狭い密閉空間での実験結果であることがほとんどです。風通しのある場所等で使用する際には、表示どおりの効果が得られない可能性がありますのでご注意ください。また、事業者側はしっかりとした表示を行う努力が必要になります。

今回、消費者庁に話では、どんな環境でも除菌してくれるグッズの有無についてはわからないということだったが、実際にいくつかの商品のパッケージや紹介サイトを見てみると、「屋外や空調の効いた室内では効果が薄くなります」といった注意書きや、除菌効果があるとした実験結果について「実使用空間ではなく、密閉容器での測定」とされているものが見つかった。

このようなグッズを購入したい、と思った時には、まずパッケージをよく見たり、サイトにアクセスして根拠となる実験環境などをチェックすることが重要だ。
新型コロナウイルス対策で、様々な除菌グッズが登場する中、本当に効果的な商品を選ぶ力が消費者にも求められている。
 

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