2024年のパリ五輪に向けて、卓球界も動き始めている。
11月12日(土)、13日(日)に開催される『パリオリンピック代表選考会 第3回 卓球TOP32』は、パリ五輪代表の座をかけた戦いだ。
その大会に出場するのが、東京五輪で金銀銅とすべてのメダルを獲得した伊藤美誠。彼女の卓球の強さの源について、佐久間みなみアナウンサーが聞いた。
ハマっている料理は“居酒屋風料理”
11月1日、伊藤が中国での1カ月の遠征を終え帰国した。

空港に降り立った伊藤を追いかけると「なんかどこに自分が居るか全然わかんない状態なんです。でも、日本に着いて良かった…」と海外を転戦するアスリートらしい本音が漏れる。
帰国直後のやや疲れ気味の様子でも、周囲に“みまスマイル”を振りまき、空気を明るくする伊藤。
早速、今一番したい事を聞いてみると、屈託のない笑い声を上げながらこう語る。

「ハ、ハ、ハ、ハ、ハ。まずは『食』ですね~!お肉とお寿司は食べたい!っていうか、何でも食べたくなる!日本の物だったら絶対おいしい!」
長旅で日本食が恋しくなったのか、到着するや否や口にしたのは「食」のことだった。
それもそのはず!伊藤のInstagramには、食べ物の写真がずらりと並ぶ。

そこで戦いを前にした貴重な時間をもらい、あらためて「食」に対するこだわりや熱量をプレゼンしてもらった。
まずは「キムチ炒飯」の写真から。

佐久間アナが「結構作るのですか?」と聞くと、伊藤は「そうですね、最近はちょっと料理にハマっています。載せているのはほとんど、自分で作った料理なんですよ。“居酒屋風料理”が好きだったりするので」と笑顔を見せる。

「居酒屋料理ですか?」と驚く佐久間アナに、伊藤は「ベーコンとエノキをグルっと巻いてフライパンで焼いてお酒入れて…とか。ナスの炒めものみたいな、簡単に作れるものを」とインスタに掲載している手料理について楽しそうに語る。

インスタに載せているのであれば“映え”を意識していそうだが、伊藤は「“映え”じゃない!全然“映え”じゃないです。これ(キムチ炒飯)とか全然映えてないじゃないですか!めっちゃ混ぜてこうやってゴチャゴチャやってるんですけど」と苦笑した。
強さの源は国内のライバルたち
アスリートの身体の基本となる「食」のこととなると、旺盛な好奇心が止まらない伊藤だが、帰国から束の間、11月12日からは国内でパリ五輪出場をかけた重要な戦いに臨む。

伊藤は国内大会について次のように明かした。
「本当に気持ちとかもそうですし、卓球自体を強くさせてくれたのは国内の戦いだと思います。国内の選手は『私に勝つ』ことを目標に立ててやってきてくれるので、すごく勉強になるというか、そういう選手と試合をすることが、特に自分を強くさせてくれるなって思います」
東京五輪で混合ダブルス金メダル・団体銀メダル・シングルス銅メダルと、全ての色のメダルをコンプリートした伊藤。
“日本のエース”として、世界を舞台に活躍する伊藤だが、その強さの源は「国内のライバルたち」だと言う。
日本代表の座を獲得するのは?
今回伊藤が出場するのは、パリ五輪代表の座をかけて争われる『パリオリンピック代表選考会 第3回 卓球TOP32』だ。
パリ五輪代表選考基準において、2022年から新システムが誕生。日本卓球協会が独自のパリ五輪選考ポイントを設定し、指定大会での成績によって選考ポイントを交付する。このポイント争いのために新たに今大会が設立された。
こうした代表選考会の通算ポイントで上位2選手が、日本代表の座を獲得できる。

この戦いに臨むのは、現在、女子代表の選考ランキングでトップを走る早田ひな(22)。
ランキング3位で第1回パリ選考会では伊藤を破る大金星を上げた長﨑美柚(20)。
4位の位置から逆転を狙うベテラン石川佳純(29)。
アジア大会の予選で伊藤を破り大金星を上げた5位の木原美悠(18)など、日本屈指の選手がしのぎを削る。
また近年、卓球は高速化が進んでいるため、世界トップレベルの日本選手が集結するこの戦いでは、息をのむほどの高速ラリーや、超一流の技が見られるはずだ。

伊藤は現在ポイントランキング2位。
強い相手に当たる恐れより、その対戦を通じて「さらに自分が強くなれるという楽しみが勝る」というポジティブ思考だ。
マンガの主人公のようなバイタリティー溢れる伊藤が、この大会でどんなハイレベルな戦いを見せるのだろうか。
パリオリンピック代表選考会
第3回 卓球TOP32
11月13日(日)よる7時
https://www.fujitv.co.jp/sports/top32/index.html