10万円給付金の申請で各地で混乱も

新型コロナウイルスの経済対策として、政府が国民に一律10万円を支給する特別定額給付金。

申請はオンラインまたは郵送となり、既に始まっている地域もある。しかし、急きょ決まったということもあるのか、申請を受け付ける自治体などで混乱も起きている。

香川県高松市は、オンライン申請の受付を5月24日で中止すると発表。同市は5月1日からオンライン申請を受け付け、19日の午前8時半までに約7100件を受理。だが、そのうち約6割で給付金を受け取れる世帯主以外からの申請や、振込口座の名義が異なるなどの不備があったというのだ。

市は申請した人に連絡して修正しているが、この作業により給付に大幅な遅れが生じていることからオンライン申請の受付を中止し、郵送での申請に一本化することに決めている。

間違って申請してしまうと、給付の遅れなどといった形で結果的に影響を受けるのは国民だ。申請する際には、分からない状態でするのではなく、まずは疑問を解消してから行ったほうがよさそうだ。

オンライン申請の画面(画像:マイナポータルより)
オンライン申請の画面(画像:マイナポータルより)
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総務省が「特別定額給付金 よくある質問」を公式サイトに公開

その参考になりそうなのが、総務省が公式サイトで公開している「特別定額給付金 よくある質問」のページだ。

よくある質問では、「給付金の対象者は誰ですか」といった基本的なものから、「世帯主本人はマイナンバーカードを持っていませんが、家族のマイナンバーカードで申請はできますか」など、申請時における具体的な方法を質問する内容が現在までに52問が挙げられている。(5月20日現在)

その中から、特に関心がありそうな項目を抜粋して紹介する。

Q&Aで基本的な疑問や申請時の手続法などを紹介

ーー給付金の対象者は誰ですか。住民基本台帳に記録されていない場合は対象にならないのでしょうか。

・「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」では、感染症拡大防止に留意しつつ、簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計への支援を行うこととされました。
給付対象者は、基準日(令和2年4月27日)において、住民基本台帳に記録されている方で、1人当たり10万円を給付することとしています。


ーー4月27日(基準日)に生まれた子供は給付対象者となりますか。

給付対象者となります。
4月28日以降に生まれたお子さんは、給付対象者になりません。


ーー基準日以降に亡くなった人は、給付対象者となりますか。

基準日(4月27日)以降に亡くなられた人についても、給付対象者となります。


ーー海外に住んでいて、日本に帰ってきた場合は対象者となりますか。

4月27日までに帰国して日本に居住されている場合は、給付対象者となります。
お住まいの市区町村で住民登録の手続をしてください。


ーー申請はいつまで受け付けてくれるのですか。

各市区町村における郵送申請方式の受付開始日から3か月以内が受付期限となります。

(画像:総務省)
(画像:総務省)

ーーマイナンバーカードの電子証明書(署名用電子証明書)に設定した暗証番号(パスワード)を忘れてしまった場合は、どのように対処したら良いですか。

お手数ですが、住民票がある市区町村の窓口にて、暗証番号(パスワード)の再設定手続きを行ってください。
【注】暗証番号(パスワード)の再設定手続きをする場合は、顔写真付き公的証明書による本人確認が必要となります。詳しくは市区町村の窓口にお問い合わせください。
※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、適切な時期に窓口に来ていただくようお願いいたします。


ーー世帯主本人はマイナンバーカードを持っていませんが、家族のマイナンバーカードで申請はできますか。

恐れ入りますが、ご家族のマイナンバーカードで特別定額給付金の申請はできません。世帯主本人のマイナンバーカードのみで申請いただけます。
申請できるのは世帯主に限りますが、同一世帯の方の申請をあわせて行うことができます。

オンライン申請が完了しているのか知りたい場合は?

ーー家族や知人の端末を使って自分のオンライン申請をすることはできますか?

申請者本人が所持している端末以外からでも特別定額給付金のオンライン申請が可能です。


ーーオンライン申請が完了しているのか知りたいのですが。

オンライン申請が完了した場合には、「申請先に送信が完了しました。」という画面が表示され、「受付番号」が表示されます。これがない場合には、申請は完了していません。お手数をおかけしますが、再度、申請していただきますよう、お願いいたします。

(画像:総務省)
(画像:総務省)

ーー間違った内容で特別給付金のオンライン申請をしてしまいました。

申請先の市区町村にお問い合わせください。


ーーオンライン申請で「署名用電子証明書が失効しています」と表示されます。どうすればいいですか?

引越しなどにより署名用電子証明書が失効しています。お住まいの市区町村の窓口で、署名用電子証明書の再発行を受けることができますので、お住まいの市区町村にお問い合わせ下さい。 ※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、適切な時期に窓口に来ていただくようお願いいたします。


ーー支給対象者の全員分ではなく、一部の人の分だけ給付を受けることは可能ですか。

給付を受けないこと、世帯のうち、一部の方の分だけ給付を受けることもできます。
また、申請書にチェック欄を世帯員ごとに設けることとしており、希望しない旨をチェック欄に記入いただくことで、一部の世帯員について受給を辞退いただくことも可能です。


ーー特別定額給付金は、課税対象となりますか。

特別定額給付金は、法律により非課税になりますので、課税されません。


この他、「申請書以外に準備すべき書類」や「マイナンバーの通知カードでオンライン申請はできないのか」、「オンライン申請でエラーコードがでた」などといった質問にも回答している。これらについては、総務省の「特別定額給付金 よくある質問」のページに記載があるので、そちらを確認してほしい。

それでも疑問が解消しない場合は、公式サイトにある「『特別定額給付金』の質問にAIが24時間答える自動応答サービス」、または「特別給付金コールセンター(0120-260020)」(午前9時から午後8時)に問い合わせてみてはいかがだろうか。

A Iが24時間答える自動応答サービスの画面(画像:総務省)
A Iが24時間答える自動応答サービスの画面(画像:総務省)

なおこの回答は、現時点における検討状況を示したものであり、今後の検討によって変更もありえるという。内容が固まり次第、追加していく予定とのことだ。

総務省「特別定額給付金 よくある質問」はこちら

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プライムオンライン編集部
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