1万人以上がプレイ…「気仙沼クエスト」とは

宮城・気仙沼市の高校生が制作したスマートフォンのゲーム、その名も「気仙沼クエスト」が注目を集めている。
東日本大震災と新型コロナウイルスの危機を乗り込えようと、気仙沼の魅力を全国に発信している。

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ーーこのBGMはどう作った?

気仙沼高校3年 畠山瑛護さん(17):
これは、僕がパソコンで

電子音に、「ドット絵」と呼ばれる点で描かれたキャラクター。
一見レトロなテレビゲームだが、実はスマートフォンで遊ぶ「気仙沼クエスト」。

ゲームの舞台は、実際の気仙沼。
高校3年生の畠山瑛護さんが制作した。

気仙沼高校3年 畠山瑛護さん:
「気仙沼クエスト」のツイッターなんですけど、『家にいながら街歩きしよう』というキャンペーンをやっていまして。家にいながら唯一観光できる場所ということで、ぜひ日本中の人にやっていただきたい

気仙沼高校3年 畠山瑛護さん:
ゲームをスタートすると、『ホヤぼーや』(気仙沼市の観光キャラクター)を歩かせて、街歩きができる

2019年9月に配信してから、プレイしたのは1万人以上。
観光客の減少など、地域課題の解決に取り組む高校生の全国大会で、2020年最優秀賞に輝いた。

変わり果てた地元…ゲームかららひらめいたアイデア

制作のきっかけは、「東日本大震災」だった。

気仙沼高校3年 畠山瑛護さん:
(津波で)家が完全に流されてしまって、自分が知っている土地じゃなくなってしまった

小学2年生の時に被災した畠山さん。
夢を与えてくれたのが、知人からもらった1台の古いゲーム機だった。

気仙沼高校3年 畠山瑛護さん:
(友達は)『スマホのゲームの方が面白い』と言っていたんですけども、かたくなにスーパーファミコンのコントローラーを握り続けたというような(笑)

数々の名作ゲームをヒントに、地元を盛り上げるアイデアがひらめいたという。

気仙沼高校3年 畠山瑛護さん:
『ゲームの世界に実際に行けたらいいだろうなぁ』っていう想像がずっとあったんですけれども。じゃあその逆転の発想で、実際にある土地をゲームにしてしまったら、実際にそのゲームの中の世界が広がっているという感動があるんじゃないかと

「気仙沼クエスト」の中には、市内に実在する観光施設も登場。
ドット絵による再現だからこそ、想像力がかき立てられる。

気仙沼高校3年 畠山瑛護さん:
3Dの画面よりもリアルな情景が脳みそに浮かんでいる体験が、僕の中であった

「土地の魅力は人」…ゲームが住民の勇気に

住民との会話や買い物もゲームの中で楽しめる。
登場キャラクターの1人、「大菊」海の市店・吉田晶子さん。

「大菊」海の市店 吉田晶子店長:
高校生がすごく興味を持っていることに、大人が面白く参加できる気仙沼というのが、今まであったのかなと、自分もすごく面白いなと思って(参加した)

吉田さんは、海産物の販売店を営んでいるが、新型コロナウイルスの影響で客足は遠のくばかり…
勇気をくれたのは、「気仙沼クエスト」だった。

「大菊」海の市店 吉田晶子店長:
「クエスト」を見ていると、自分はいつもゲームの中でふりかけを売っていてね。ふとそういう自分を…『やっぱり自分は商売が好きなんだな』って思い返して。ゲームの中の気仙沼以上の気仙沼を、これからみんなで作り上げていける感じになればいいかなと思っています

気仙沼高校3年 畠山瑛護さん:
土地の魅力は、一番は人なんじゃないかと、ゲームをやっていて思うところがあったので、(今後も)気仙沼が復興していくのに携わりたいという思いがあります

(仙台放送)