厚生労働省はLINEのサービス登録者8,300万人に対して「新型コロナ対策のための全国調査」をこれまでに4回にわたり実施。そして、その調査の分析結果を11日に発表した。

初回の調査時には、それを装って「クレジットカードの情報を尋ねられた」という問い合わせが寄せられ、厚生労働省が詐欺にあわないよう注意を呼び掛けたことも話題になった。

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調査対象は15歳から110歳までのLINEユーザーで、有効回答数は第1回(3月31日~4月1日)が約2401万人、第2回(4月5~6日)が約2420万人、第3回(4月12~13日)が約2337万人、第4回(5月1~2日)は約1812万人だった。
調査に協力して結果が気になっていた人も多いのではないだろうか。

今回の分析で、4回目の調査で初めて発熱者(37.5度以上の発熱が4日間以上)の割合が減少に転じたことや、学生が精神的に不安定になっていることなどが分かった。この調査結果を3つに分けて紹介する。

全国的に発熱率が減少傾向

【調査結果1】
第1~3回は発熱者(37.5度以上の発熱が4日間以上)の回答者における割合(発熱率)は、0.11%(第1回)、0.13%(第2回)、0.15%(第3回)と上昇傾向だった。

しかし、5月1~2日に行われた第4回では0.13%と、3回目から減少が見られた。この発熱率の減少は全国的に認められたという。

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タクシードライバーや学生が不安に感じている結果に

【調査結果2】
第4回調査時点で、「身体・健康について心配している」に「はい」と回答した人の割合は26.8%で、職業種別ではタクシードライバーが最も高く32.7%、学生が最も低く18.9%だった。

一方で、学生は職業種の中で、「人間関係について不安を感じている」(12.9%)、「毎日のように、ほとんど1日中ずっと憂うつであったり沈んだ気持ちでいる」(14.4%)、および「ほとんどのことに興味がなくなっていたり、 大抵いつもなら楽しめていたことが楽しめなくなっている」(13.0%)に、「はい」を回答した割合が最も高い結果となった。(回答者全体では、それぞれ9.3%、8.7%、8.3%)。

「収入・雇用に不安を感じている」に「はい」と回答した人の割合は31.1%だったが、職業種によって多く偏りがあった。タクシードライバー(82.1%)、理容・美容・エステ関連(73.0%)、宿泊業・レジャー関連(71.2%)、飲食(飲食店含む)関連(66.2%)の人が、過半数以上「はい」と回答している。

従業員規模が小さいほど収入・雇用に不安

【調査結果3】
職業種の中で給与をもらう仕事を回答した人において、従業員規模別にみると、職業種によっては規模が小さいほど多くの人が 「収入・雇用に不安を感じている」に「はい」と回答する傾向にあった。

今回の調査結果で発熱率が減少に転じたことは、外出自粛や手洗い消毒の徹底、マスクの着用など日頃の成果の現れということだろうか。

一方で、タクシードライバーや学生が身体や心に不安を感じていたり、小規模事業者が収入について不安を感じている。

今回の調査結果を活かして、それぞれの職種や事業規模に応じた支援策を考えていくことも必要なのではないか。

なお、結果を見る際の注意事項として、調査はLINEユーザーのみを対象としていること、重症者は回答しづらいこと、感染症予防の意識が高い人ほど回答する傾向にあることなどの可能性が考えられるため、「調査アンケートへの回答結果をご覧になる際には、回答者の属性や調査自体の偏りを考慮する必要があります」としている。