“休校延長”で不安…子どもたち、保護者の思い

仙台放送 梅島三環子アナウンサー:
続いては、教育の問題について考えていきたいと思います。緊急事態宣言の延長に先立ちまして、仙台市は休校を5月6日から5月31日に延長することを発表しました。この決定に至るまでの市長の思いというのはいかがでしたでしょうか?

仙台市 郡和子市長:
そうですね。まず入学式・始業式につきましては、前日の夜に発表ということで、大変皆様方にご迷惑をおかけしました。私のところには、早めに決めてもらいたいという声もずいぶん聞かせていただいていたところです。今回、ゴールデンウイーク明けに始められるかといえば、この状況をもう少し見ていかなくちゃいけないという思いもございました。一方で、子どもたちの学習機会をしっかり確保しなくてはいけないという本市としての責任をもございます。これをどのように進めていくかについて、いろいろ考えさせていただきまして、5月いっぱいまではお休みをする、6月1日からの再開に向けて準備を進める、ということにさせていただいたところです

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仙台放送 梅島三環子アナウンサー:
子どもたちは、3月から約3カ月間休むということにもなりますが、子どものみならず、保護者もさまざまな想いを抱えています

ーー休校がさらに長くなったことは?

小学3年生:
学校には行きたいと思っています

中学1年生:
中学生になって、クラスもわかったのに学校に行けないから。学校に行って、早く皆に会いたい

ーー市長がさらに休校を延期したこと、どう思う?

中学1年生:
ちょっと子どもたちに我慢させすぎなんじゃないかなって。子どもたちだって学校に行きたいのに、延期させすぎだと思いました

小学2年生の保護者:
(学校に)行ってほしい気持ちは本音ですけど。でも、安全に行けるようになるまではしょうがないのかなって思っています

中学1年生:
4月に中学生になる予定だったんですけど、それ(休校)がどんどん延びていくと、本当に学校へ行けるか不安になって、友達も作れるかというのも不安になってきます

中1と小2の保護者:
県は(休校が10日までで)良くて、仙台市はなぜだめなのか?そこの差がちゃんとした説明があればいいのかな。妥当とも感じてないですね

仙台放送 梅島三環子アナウンサー:
臨時休校中の子どもたちの声が入ってきましたが、やはり(学校に)行きたいのかなと言う気持ちもありますよね

仙台市 郡和子市長:
やはり、学ぶということもそうでしょうし、子どもたち同士、お友達と会って、いろんなお話をしたいという思いもあるんだと思います。やはり人は、いろんな人たちとの交流の中でいろんなことを学び合う訳で、私としても大変心苦しく思いますけれども、一刻も早く子どもたちの笑顔が学校に戻ってくるように努力していかないといけないと強く思いました

仙台放送 梅島三環子アナウンサー:
そして、子どもたちは今我慢をして休校措置を受けているわけですけども、休校延長の間にも臨時登校が設けられていますが、『安全だから学校に来ていいよ』という判断になるんでしょうか

仙台市 郡和子市長:
よく「三密」というふうに言われます。密集・密閉・密接ということ、3つの密ですけれども、学校も、どちらかというと密集というようなことが言われるんだと思います。しかし、分散登校していただくことで、そのリスクを減らす、そのほか万全を期すために、消毒をしたり、あるいは学校に来ていただいた皆さんにも、手洗いや咳エチケットなどの感染防止対策をしっかりと施していただく、ということも合わせて、やはり学習の機会・お友達との交流の機会をつくるために考えて、設定させていただきました。18日からの週には、だいたい週1回ぐらい登校できるように、それから25日からの週には週2回ぐらい学年を区分けして登校してもらおうと思います。その間も、学校と家庭と双方向で子どもたちに課題をやってもらって、それをまた学校に戻してもらって、いろんな支援をしていく。このことを続けていって、いわば開校と言いましょうか、それに向けた準備をしていきたいと考えているところです

仙台放送 梅島三環子アナウンサー:
3回ですけども、万が一この3回で感染などが起きた場合、子どもたちはこの3カ月の我慢が無になってしまうのではないのかなというふうに思うんですけども

仙台市 郡和子市長:
それも、感染の防止対策は万全を期す準備をとにかく6月1日に向けてやっていく。その途中もしっかりと対応をさせていただきますので、是非お子さんを通わせていただきたいと思います

前日に決定した始業式・入学式の延期 その理由

仙台放送 梅島三環子アナウンサー:
前回の入学式・始業式の延長についても伺いたいと思いますが、改めて経緯を説明します。

仙台市は、4月15日に予定していた市立学校の始業式・入学式の延期について、前日に決定した。保護者がこの知らせを受けたのは14日の夜で、学校や保護者は混乱した。

仙台市の郡市長は4月14日、臨時の会見を開き、翌日に予定していた始業式・入学式の延期を発表した。その理由について、「無症状の人からも陽性が確認された」こと、「感染は局所的なものにとどまらず、市内のどこでも起こり得る」ことなどを説明した。この時の時間、午後9時40分。

仙台市 郡和子市長:
判断が遅すぎたのではないかというご指摘、それは甘んじて受け止めねばならないと思います。皆様方に大きな混乱をさせたことについてはおわびを申し上げたく思います

記者:
混乱の責任は?

仙台市 郡和子市長:
この判断をさせていただいた私自身にあると捉えております

突然の変更について市は、保護者に当日の早朝メールなどで伝える、とした。
しかし学校には、延期を知らずに登校する児童の姿があった。

上杉山通小学校では、当日朝、保護者にメールで延期の連絡をしたが行き渡らず、30人ほどの児童が登校したという。

保護者:
さすがにきのうの夜急に決まるのはちょっと遅すぎる。きょうは(家に子ども)1人でいられないと思うので、私が休みを取って、きょうはとりあえず見ていたいと思います

また公園には、早朝のメールに気付かず、子どもを学校に向かわせたという保護者も…

保護者:
6時半くらいに、始業式がないというメールが来ていたが、その時間にはご飯を作ったり活動していたので、メールを見ていなくて、実はそのまま、元の時間で始業式に子どもを行かせてしまった。子どもに申し訳ないことをした

保護者:
しょうがないのはわかるが、せめて前日の夕方くらいには…

子どもの命を守るための延期の判断に理解は示しつつも、その判断時期については厳しい意見が相次いだ。

仙台放送 梅島三環子アナウンサー:
難しい判断だったかと思われますが、この直前まで入学式・始業式できると判断されていたから、この時間の発表になったということでしょうか?

仙台市 郡和子市長:
本当に申し訳なく思います。改めて皆様方におわびを申し上げなくちゃいけないと思います。しかしあの時、入学式と始業式は行うということで。そのあとゴールデンウイーク明けまで一旦休業だったものですから、できるのではないかと思っておりました。しかし、当日の夕方になって、お子さんたちが過ごす複数の施設でクラスターが発生しているということが明らかになり、しかもお子さんで無症状の方が陽性だというような結果が出た。しかも、濃厚接触者や、これからドライブスルーで検査をしなくてはいけない人たちもおられた。その状況を見ますと、やはりこれは行うことは難しいと。大変、土壇場で申し訳なかったんですけれども、いろんな情報を集めながら判断したところです。また、少ない数でありましたけども、保護者の方々が休ませるという判断をされているということも聞かせていただきました。やはり申し訳なかったんですけれども、延期を選ばざるを得ないと思いまして。結果、良かったと。混乱をさせたことは申し訳なかったんですが、思っています

長引く休校…気になる“学習面の遅れ”対策は

仙台放送 梅島三環子アナウンサー:
今回の延長は早めの判断となりましたが、やはり休校が長引くと、気になるのが学習面の遅れです。市立学校に通う児童・生徒などに話を伺っています

小3と中1の保護者:
普通に再開して、3月のあと新学期、また上の学年に上がると思うと。子どもが中1なので、中学校の勉強についていけるのかなっていう不安はあります

ーー自宅でのプリント学習は?

小3と中1の保護者:
職場が協力的に休みをくれたりするので、私はプリントを見つつできるのでまだいいですけど。お母さんとか休みじゃないお子さんは大変じゃないかなと思います

小学2年生の保護者:
親が見ていると、学校で見てもらうよりは甘い感じになっちゃうので、(プリント学習だけでは)ちょっと足りてないのかな

小2と中1の保護者:
ほかの地方自治体だとオンライン(授業)とかやっていると思うんですけど、仙台市は全然その整備もなされていないと思うので。3月に小学校を卒業したんですけど、まだ入学もできていないので、どいうふうに学習が追いつくのかなとか。ただ無理やり突っ込んで授業させるのか…

仙台放送 梅島三環子アナウンサー:
さまざまな意見が聞かれました。ただ、5月いっぱいの休校もあくまで現段階なんですよね

仙台市 郡和子市長:
そうですね、今感染を確認された方が、4日も0だったわけですが、このあとどこかでクラスターが起きた場合には、その時々で考えていかなければならないと思っています。でも、それが一斉に休校にするかどうかというのは、それはいろんな考え方があろうかと思いますので、その折に決断をしていかなければならないと思います。今、いろいろお話ございました、仙台には小学生の皆さんたちが5万3,000人、中学生が2万4,000人、7万7,000人のお子さんがいます。ICTの環境が遅れているというお話を保護者の方から出ました。本当に申し訳なく思うのですけども、今般、予算措置もいたしました。1人1台のタブレットを使っていただく。そしてまた、学校のICT環境も整えていく。本当に始まったところだったものですから、まだそこまで十分行き届いていないのが本当に申し訳ないのですが、その他さまざまな方策を考えながら、子どもたちの学ぶ機会、子どもたちにとっては義務教育を受ける権利ですから、この権利をしっかり行使していただけるように、万全を期して準備していかなくてはならないと思っています

仙台放送 梅島三環子アナウンサー:
あくまでこれから準備に入るということなんですか

仙台市 郡和子市長:
すでにこの間も学校と保護者・お子さんとの間でいろいろなやりとりをさせていただいていると思います。しかし、授業という形ではございません。教育(局)に聞きましたところ、50時間ぐらいおおよそで足りなくなっているようでございます。それをどのようにして穴埋めしていくか、というのはこれからのことになりますけれども。このお休みになっている期間も含めてですね、どのようにしていくのか、学校当局で、それぞれしっかり計画を立てていってもらいたいというふうに指示をしております

仙台放送 梅島三環子アナウンサー:
学習プリントの配布ということで、家庭学習の支援ということですけども、やはりこれだけじゃ足りないと市長自身も思われますか?

仙台市 郡和子市長:
そうですね、家庭で学ぶことというのもたくさんあると思うんです。
しかし、やはり子どもたち、学校という集団の中で、集団生活の中で社会性を学んでいくということもあるんだと思います。またお友達との切磋琢磨の中で、自らの成長もあるんだと思います。そういう意味においては、いろんなことが学校教育の中に責任があるわけでして、その責任を果たせるように努力をして参りたいと思います

仙台放送 梅島三環子アナウンサー:
隣の福島県では、実際にオンラインの授業を始めているというところもあるようですが、やはり仙台市は、数の多さからなかなかスタートを踏み出せないというところなのでしょうか

仙台市 郡和子市長:
誠に申し訳ありません。今、準備を整えているところでございますので、なるべく早く整えるようにして参りたいと思います

仙台放送 梅島三環子アナウンサー:
実際にやっているところもありますけれども、これから準備と言うことで…

仙台市 郡和子市長:
そうですね、全国一斉にこういう状況になっています。そこで9月に入学をしたらどうだ、という意見が出てくるのも、これもまた無理からぬことで、考えていかねばならないことだと思います

(仙台放送)