「コロナ離婚」回避のための家事の洗い出し

4月7日に7都府県に、その後16日には全国へと緊急事態宣言が拡大。感染拡大を続ける新型コロナウイルスの影響で、多くの人がテレワークや外出自粛などで自宅にいる時間が増えている。

それに伴い、夫婦で過ごす時間が増えるなど生活環境の変化によるストレスが、パートナーとの別れにつながる「コロナ離婚」のワードがSNSなどで話題になっている。

(【関連記事】在宅勤務で“コロナ離婚”も! 夫がずっと家に…妻たちのストレスが限界越え!その理由とは?

その「コロナ離婚」の危機を回避するために、ある夫婦が行ったことで浮き彫りになった、夫婦間の“家事に対する認識の差”がSNSで話題になっている。それがこちら!

#StayHome でコロナ離婚の危機になりそうだったので、家事分担するべく洗い出そうと協議したら妻の解像度が4kなみに細かくてビビっている…
エクセル190行もアルヨ

コメントと共に、「私」「妻」と2種類の表を投稿したのは、カタオカ⌘ベランダゴーヤFPV(@peterminced)さん。

まず、左の「私」が夫であるカタオカさんがテキストで1枚にまとめた家事工程表。冒頭には、
目的:家事分担を明確にすることでコロナウイルス下での家庭内衝突を防ぐ
方法:家事タスクを洗い出し 内容によって曜日ごとの当番制を採用することで家事を円満に回す。
と目的と方法が記載されていて、その下の「タスク洗い出し」では家事の内容が書き連ねてある。
 

(カタオカさん作成の家事工程表)

<朝><夕><夜><土日>で分けられているが、例えば<朝>を見てみると、
「朝ご飯」「朝ご飯片づけ」「洗濯物出し」「子供はみがき」「子供顔ふき」「子供体温」「子供着替え」「子供保育園送り」
と子供の世話を含めた8項目が書かれていた。

自分で書き出してもこのぐらいかなと思っているパパの皆さんもいるかもしれないが、協議する相手である奥さんの工程表が想像を超えてきた。

(奥さん作成の家事工程表 1枚目)
(奥さん作成の家事工程表 2枚目)

エクセルに書かれているその数190行。
まず縦軸には<いつやるか><種類><内容><手順><根拠><頻度>と細かく分かれている。そして、1つの種類に対しての手順の多さがすごい。

例えば、子供の朝の保育園出発前の準備1つに対して、19の手順がある。
「着替えを出す」「歯磨きをする」「日焼け止めを塗る」「髪をとかす、しばる」など。そして、着替えを出したら「着替えさせる」し、出かける際には「上着を着させる」「靴を履かせる」。しっかり順を追って丁寧に手順が書かれている。

(保育園出発前だけでこんなに…)

さらには、歯磨きするのは「虫歯予防のため」。トイレに行くのは「保育園へ向かう途中で尿意を催さないようにするため」と1つずつに根拠を記載。一つも欠かすことができない作業だと納得できる。奥さん流石です!

この細かい工程表にTwitterでは、「妻さんの気持ちわかるわぁ…」「奥様の執念を感じる解像度」「これをぜひ世の夫達に」と多くの共感を呼んだのか、2万超えのリツイートに、4万を超えたいいねが寄せられている。

きっかけは、「コロナ離婚の危機になりそうだったので」とツイートには書かれているが、いったい何があったのだろうか?直接お話を聞いてみた。

家事がおざなりになったことでの奥さんの不満爆発

ーー離婚の危機とは?いったい何がきっかけで家事の洗い出しをすることに?

・在宅仕事に集中するあまり生活が「家で起きて食って仕事して寝る」になり、家事がおざなりになっていたこと
・外出自粛なので家中の様子を断りもなくドローンで撮って、facebookでシェアしたことetc.
知らず知らずのうちに妻の不満が蓄積・爆発し、「家事を全然やってくれないじゃないか」という話が出てきました。

良くない空気を打開するために、私から提案書形式で作成しました。そのアウトプットに対し、妻が「全然足りない」ということで詳細版が出来上がったという経緯です。


ーーそれぞれが作成した家事工程表を見ての感想は?

カタオカさん:妻はこれほど細かい単位で、家事を認知していたのかと驚きました。

奥さん:ざっくりしすぎてコレだと今までとたいして変わらない。他にもやってほしいことがたくさんある。


カタオカさんは1時間内に作成できたとのこと。対して、奥さんは2~3時間程かかったという。
ここまでの工程表を作成した奥さんはどういった人なのか聞いてみた。

「どのように日常が成り立っているのかを知ってもらいたかった」

ーー奥さんの性格を一言でいうと?

チャキチャキした江戸っ子です。


ーー細かい作業は得意?

そんなに得意ではありません。エクセルは人並みにできると思います。前職の通信会社で業務マニュアル作りまくっていたようです。


ーー家事工程表の作成でこだわった部分は?

表を見れば、家事の流れを一通り把握できるように作成しました。


奥さんは現在看護学を学んでいて、課題と実習に追われている毎日とのことだが、それでも妻として、母としての家事も怠らずに行っている。やり取りの中からでもしっかり者の印象を受けた。

そして奥さんは「夫に家事をしてもらいたいというよりは、朝起きてから就寝までなぜ私が毎日せかせかと動いているのか、どのように日常生活が成り立っているのかを知ってもらいたかった 」と工程表の意図を教えてくれた。

アウトプットすることが大事だと思いました」

現在、工程表はA4サイズに収まるようレイアウト調整し、印刷して机のマット下等に保管。すぐ確認できるようにしているそう。

「ちょっと落ち着いた時間があるときは、抜け漏れがないか表でチェックするようになりました」と家事工程表は活躍しているようだ。
 

(現在の家事工程表。これでチェックしているそう)

カタオカさんは、SNSでの大きな反響に関して、「自分たちが直面した問題というのは、世間でも一般的な悩みなんだなと思いました」と驚いたそう。

「この問題が勃発した際は、私自身も頭に血が登って1日中カッとしたのですが、形ある文書にすることで冷静に考えることができました。なので、家事問題で衝突したら手書きでもいいので、何らかの形にしてアウトプットすることが大事だと思いました」とアドバイスもしてくれた。

一方の奥さんは「自粛生活で家族がいつも以上に同じ時間を過ごす中で、少しでも楽しく快適に日々を送れたら良いと思います」と話す。

一緒にいる時間が増えたからこそ、イラッとすることが多くあるかもしれない。しかし、今回の家事工程表のように形にすることで、互いの思いや認識の違いを知ることができるチャンスでもあると改めてわかった。
なお、現在の家事工程表もまだ完成版ではなく、今後も項目が増えるそうだ。
 

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